父親の大きな喜び

- ﾙｶ15:11~32 -

「言っておくが、このように、悔い改める一人の罪人については、悔い改める必要のない九十九人の正しい人についてよりも大きな喜びが天にある。」(ﾙｶ15:7)

信仰生活の基準は私たち人間の基準にあるのではない。熱心に努力し、誠実に正しく生きることは大切なことである。しかし、それよりも重要なことは、父なる神様の関心と喜びがどこにあり、神様は私に何を望でおられるのかを知ることである。

1. 父親から離れた次男

⑴ ﾙｶ15:13~17 - 放蕩、飢饉、貧困、限界の状況になった。

「…下の息子は全部を金に換えて、遠い国に旅立ち、そこで放蕩の限りを尽くして、財産を無駄使いしてしまった。何もかも使い果たしたとき、その地方にひどい飢饉が起こって、彼は食べるにも困り始めた。それで、その地方に住むある人のところに身を寄せたところ、その人は彼を畑にやって豚の世話をさせた。彼は豚の食べるいなご豆を食べてでも腹を満たしたかったが、食べ物をくれる人はだれもいなかった。そこで、彼は我に返って言った。『父のところでは、あんなに大勢の雇い人に、有り余る ほどパンがあるのに、わたしはここで飢え死にしそうだ。」(ﾙｶ15:13-17)

* 神様から離れた人間は結局は不幸になる。

① ﾙｶ16:19~31 - 本当に重要なこと(神様、霊魂、來世)を見逃してしまう。

② ｴﾍﾟｿ2:3, ﾏﾙｺ5:1~10 - 暗闇の力によって精神的な苦痛を感じる。

③ 使8:4~8, ﾏﾀｲ8:15~17 - 様々な病気によって肉体的に苦しむ。

④ Ⅱﾃﾓﾃ3:1~5 - 神様から離れた者は虚しくなる。

2. 父親の関心と大きな喜び

⑴ ﾙｶ15:20 - 家出した息子の帰りだけを待っている。

「そして、彼はそこをたち、父親のもとに行った。ところが、まだ遠く離れていたのに、父親は息子を見つけて、憐れに思い、走り寄って首を抱き、接吻した。」(ﾙｶ15:20)

⑵ ﾙｶ15:21~24 - 息子が悔い改め帰ってきたとき、父親は大変喜んだ。

- 息子が父親のもとに帰ったとき、あらゆることを元通りに回复させた。

「息子は言った。『お父さん、わたしは天に対しても、またお父さんに対しても罪を犯しました。もう息子と呼ばれる資格はありません。』しかし、父親は僕たちに言った。『急いでいちばん良い服を持って來て、この子に着せ、手に指輪をはめてやり、足に履物を履かせなさい。それから、肥えた子牛を連れて來て屠りなさい。食べて祝 おう。この息子は、死んでいたのに生き返り、いなくなっていたのに見つかったから だ。』そして、祝宴を始めた。」(ﾙｶ15:21-24)

* 神様は罪人が悔い改め立ちかえることを待ち望んでおられる。- ﾙｶ15:7 (本文)

① ﾙｶ19:10 - 失った者を救うために独り子をこの世に送ってくださった。

② ﾛｰﾏ5:8 - 独り子の十字架につけ、神様はこの世に対するご自分の愛を確かに示された。

③ Ⅰｺﾘﾝ1:21 - 伝道という愚かな手段で信じる者たちを救ってくださる。

④ ﾏﾀｲ28:16~20 - すべての民のところに行って弟子にせよ、と言われた。

3. 長男の不平

⑴ ﾙｶ15:25~28 - 父親の心を理解することができなかった。

「兄の方は畑にいたが、家の近くに來ると、音樂や踊りのざわめきが聞こえてきた。そこで、僕の一人を呼んで、これはいったい何事かと尋ねた。僕は言った。『弟さんが帰って來られました。無事な姿で迎えたというので、お父上が肥えた子牛を屠られたのです。』 兄は怒って家に入ろうとはせず、父親が出て來てなだめた。」(ﾙｶ15:25-28)

⑵ ﾙｶ15:29~30 - まことの愛を知らず、自分の欲望に捕らわれていた。

「兄は父親に言った。『このとおり、わたしは何年もお父さんに仕えています。言いつけに背いたことは一度もありません。それなのに、わたしが友達と宴会をするために、子山羊一匹すらくれなかったではありませんか。ところが、あなたのあの息子が、娼婦どもと一緒にあなたの身上を食いつぶして帰って來ると、肥えた子牛を屠っておやりになる。』」(ﾙｶ15:29-30)

⑶ ﾙｶ15:31~32 - 父親の喜びに加わることが出來なかった。

「父親は言った。『子よ、お前はいつもわたしと一緒にいる。わたしのものは全部お前のものだ。だが、お前のあの弟は死んでいたのに生き返った。いなくなっていたのに見つかっ たのだ。祝宴を開いて樂しみ喜ぶのは当たり前ではないか。』」(ﾙｶ15:31-32)