呼び求める声とその応え
- 詩34:1-12 -
「この貧しい人が呼び求める声を主は聞き、苦難から常に救ってくださった。」 (詩34:7)
本文には神が自分に呼び求める者に応えて下さったことが示されている。背景としては、Ⅰサム21:1015が考えられる.主の素晴らしさ,主の恵みを味わい知ることが出來るのは,自分をむなしくし自分の誇りを捨てて主に信頼する時であることがダビデの体験を通して示される.
1. 祈りの性格
⑴ 祈りは神との関係を持つことである.
「わたしは主に求め、主は答えてくださった。脅かすものから常に救い出してくださった。」(詩34:5)
- 祈りは子供が父母に求めるように聖徒が神に求めることである。
⑵ 祈りは神の恵み深さを味わい知ることである.
「味わい、見よ、主の恵み深さを。いかに幸いなことか、御もとに身を寄せる人は。」(詩34:9)
⑶ 祈りは「呼び求める」という言葉で表現されていることが多い。
「この貧しい人が呼び求める声を….」(詩34:7)
- 切迫な状況に置かれてそうする方法しかいないから、神に呼び求めるようになる。
⑷ 祈りは「神が聞き入れてくださること」である。
「... 主は聞き ...」(詩34:7)
⑸ 祈りは神から応えられる。
“… 苦難から常に救ってくださった。」(詩34:7)
<スポルジョン牧師の告白>
「私は40年以上主の約束が真実であることを体験して來た。呼び求める私の祈りをいつも聞いて応えて下さるのを体験した.
2. 貧しい人が呼び求める声とその応え
⑴ 貧しい者になったダビデ
① 苦難を受けた人であった.
- 食べる物がなかったので祭司長が食べるパンを要求する程であった。
- 家も家庭もなく、職業も収入もなかった。
- 国もなく、生命の安全さえも保障されなかった.(Ⅰサムエ21:10-15)
② 信仰、希望、愛の人であった.
③ 苦難のなかでも絶えず祈った人であった.
⑵ ダビデに与えられた神の応え
①「脅かすものから常に救い出してくださった。」(詩34:5)
②「苦難から常に救ってくださった。」(詩34:7)
③「主の使いはその周りに陣を敷き、主を畏れる人を守り助けてくださった。」(詩34:8)
3. 神の応えを受けた者の証し
⑴ 証しは自分が知っていることに対する確実な信仰の告白である。
「どのようなときも、わたしは主をたたえ、わたしの口は絶えることなく賛美を歌 う。」(詩34:2)
⑵ 証しは神を称えることにその目的を置く。
「わたしと共に主をたたえよ。ひとつになって御名をあがめよう。」(詩34:4)
⑶ 真実な証しは人々を救う力と道になる.
「味わい、見よ、主の恵み深さを。いかに幸いなことか、御もとに身を寄せる人は。
主の聖なる人々よ、主を畏れ敬え。主を畏れる人には何も欠けることがない。若獅子は獲物がなくて飢えても、主に求める人には良いものの欠けることがない。」(詩34:9-11)
⑷ 証しは人々に神を畏れることを教える。
「子らよ、わたしに聞き従え。主を畏れることを教えよう。」(詩34:12)