心を一つにして祈るなら
- マタイ福音18:19-20 -
[マタイ福音18:19-20] 19.まことに、あなたがたにもう一度、告げます。もし、あなたがたのうちふたりが、どんな事でも、地上で心を一つにして祈るなら、天におられるわたしの父は、それをかなえてくださいます。20.ふたりでも三人でも、わたしの名において集まる所には、わたしもその中にいるからです。」
序言.
私たちの祈りは、神の御言葉によって門が開き、枠組みが形成され、その内容が定められるので、徹底的に御言葉の黙想を要求します。神の御言葉を黙想する祈りは、神の約束を知っているので確信と希望を持つようにします。また、心の中に深い感動と大きい感激を与えられて心から神を賛美して感謝します。したがって、お祈りは御言葉の黙想と賛美とともに行われるのです。
[コロサイ3:16-17] 16.キリストのことばを、あなたがたのうちに豊かに住まわせ、知恵を尽くして互いに教え、互いに戒め、詩と賛美と霊の歌とにより、感謝にあふれて心から神に向かって歌いなさい。17.あなたがたのすることは、ことばによると行ないによるとを問わず、すべて主イエスの名によってなし、主によって父なる神に感謝しなさい。
1. 本文講解
個人の祈りも力がありますが、お二人が心を一つにする祈りはさらに力があるでしょう。主は「ふたりでも三人でも、わたしの名において集まる所には、わたしもその中にいる」と約束しました。私たちが、一人でいる時も、主が私たちと一緒におられたが、二、三人が主の名によって集まる時、主はさらに、私たちと共にするでしょう。
[ロ-マ15:5-6] 5.どうか、忍耐と励ましの神が、あなたがたを、キリスト・イエスにふさわしく、互いに同じ思いを持つようにしてくださいますように。6.それは、あなたがたが、心を一つにし、声を合わせて、私たちの主イエス・キリストの父なる神をほめたたえるためです。
2. 心を一つにして祈った人たち
⑴ ヨシュアとカレブ
[民數記14:6,8] 6.すると、その地を探って来た者のうち、ヌンの子ヨシュアとエフネの子カレブとは自分たちの着物を引き裂いて、8.もし、私たちが主の御心にかなえば、私たちをあの地に導き入れ、それを私たちに下さるだろう。
⑵ モーセとアロン
[出エジプト記4:16] 彼[アロン]があなた[モーセ]に代わって民に語るなら、彼はあなたの口の代わりとなり、あなたは彼に対して神の代わりとなる。
⑶ ペテロと教会
[使徒行傳12:5] こうしてペテロは牢に閉じ込められていた。教会は彼のために、神に熱心に祈り続けていた。
⑷ バルナバとサウロ
[使徒行傳13:2] 彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、「バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい。」と言われた。
3. 心を一つにして祈ることで得られた有益
(1) 祈りの答えを一緒に体験します。
[マルコ福音2:3-5, 11-12] 3.そのとき、ひとりの中風の人が四人の人にかつがれて、みもとに連れて来られた。4.群衆のためにイエスに近づくことができなかったので、その人々はイエスのおられるあたりの屋根をはがし、穴をあけて、中風の人を寝かせたままその床をつり降ろした。5.イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に、「子よ。あなたの罪は赦されました。」と言われた。... 11.「あなたに言う。起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と言われた。12.すると彼は起き上がり、すぐに床を取り上げて、みなの見ている前を出て行った。それでみなの者がすっかり驚いて、「こういうことは、かつて見たことがない。」と言って神をあがめた。
(2) 祈りが妨げられないようになります。
[ペテロ第一3:7] 同じように、夫たちよ。妻が女性であって、自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。それは、あなたがたの祈りが妨げられないためです。
(3) 弱い時に大きい力を得られます。
[出エジプト記17:12-13] 12.しかし、モーセの手が重くなった。彼らは石を取り、それをモーセの足もとに置いたので、モーセはその上に腰掛けた。アロンとフルは、ひとりはこちら側、ひとりはあちら側から、モーセの手をささえた。それで彼の手は日が沈むまで、しっかりそのままであった。13.ヨシュアは、アマレクとその民を剣の刃で打ち破った。
(4) 隣人の苦痛をお互いに解決し合います。
[ヤコブ5:16] ですから、あなたがたは、互いに罪を言い表わし、互いのために祈りなさい。いやされるためです。義人の祈りは働くと、大きな力があります。
結言.
父なる神がご自分の子である聖徒たちに試練を受けるようにすることは、彼らが神の御心を悟り、祈ることができるようにするためです。だからこそ、聖徒たちはどんな事があっても共に心を一にして[神の御言葉を共に信じて]、神に祈りを捧げなければなりません。
[ヨハネ第一5:13-15] 13.私が神の御子の名を信じているあなたがたに対してこれらのことを書いたのは、あなたがたが永遠のいのちを持っていることを、あなたがたによくわからせるためです。14.何事でも神のみこころにかなう願いをするなら、神はその願いを聞いてくださるということ、これこそ神に対する私たちの確信です。15.私たちの願う事を神が聞いてくださると知れば、神に願ったその事は、すでにかなえられたと知るのです。
[ピリピ2:1-4] 1.こういうわけですから、もしキリストにあって励ましがあり、愛の慰めがあり、御霊の交わりがあり、愛情とあわれみがあるなら、2.私の喜びが満たされるように、あなたがたは一致を保ち、同じ愛の心を持ち、心を合わせ、志を一つにしてください。3.何事でも自己中心や虚栄からすることなく、へりくだって、互いに人を自分よりもすぐれた者と思いなさい。4.自分のことだけではなく、他の人のことも顧みなさい。
◈ 父なる神は、祈りを聞いて答えてくださいます。子なる神は、イエス・キリストの御名でとりなしをしてくださいます。聖霊なる神は、神の御心が記された聖書の御言葉を通して、私たちが神の御心に従って祈るように助けてくださいます。したがって、我たちは祈りを通して三位の神を知る知識が深まります。それによって神を知るこの知識は、私たちに真の知恵と敬虔と全き信仰を受けられるようにします。[ジョンカルビン、キリスト教綱要 Ⅰ.i.1,2]