彼らの信仰を見て

- マタイ福音書9:1~8 -

[インマヌエル 上巻.3-14]

[マタイ福音書9:1~8] 「1 イエスは舟に乗って湖を渡り、自分の町に帰られた。2 すると、人々が中風の人を床に寝かせたままで、みもとに運んで来た。イエスは彼らの信仰を見て、中風の人に、「子よ。しっかりしなさい。あなたの罪は赦された。」と言われた。3 すると、律法学者たちは、心の中で、「この人は神をけがしている。」と言った。4 イエスは彼らの心の思いを知って言われた。「なぜ、心の中で悪いことを考えているのか。5 『あなたの罪は赦された。』と言うのと、『起きて歩け。』と言うのと、どちらがやさしいか。6 人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、あなたがたに知らせるために。」こう言って、それから中風の人に、「起きなさい。寝床をたたんで、家に帰りなさい。」と言われた。7 すると、彼は起きて家に帰った。8 群衆はそれを見て恐ろしくなり、こんな権威を人にお与えになった神をあがめた。」

*** 神の独り子であるイエス・キリストは天と地のすべての権威を持っている(マタイ28:18) イエスはその権威で自分を信じる者たちのすべての罪を赦し、すべての病気を癒してくださった。 そして、その恵みを受ける者たちが神に栄光を帰すようにされた。

1. 中風の人をイエスに連れてきた人々

「2 すると、人々が中風の人を床に寝かせたままで、... 」 (本文、マタイ福音書9:2)

(1) 彼らは、罪と病気で苦しむ人を信仰で助けた。(マタイ福音書25:34~40, ガラテヤ書6:1, ピリピ書2:4)

「... 35 あなたがたは、わたしが空腹であったとき、わたしに食べる物を与え、わたしが渇いていたとき、わたしに飲ませ、... 40 すると、王は彼らに答えて言います。『まことに、あなたがたに告げます。あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです。』」 (マタイ福音書25:34~40)

「兄弟たちよ。もしだれかがあやまちに陥ったなら、御霊の人であるあなたがたは、柔和な心でその人を正してあげなさい。また、自分自身も誘惑に陥らないように気をつけなさい。」 (ガラテヤ書6:1)

「自分のことだけではなく、他の人のことも顧みなさい。」 (ピリピ書2:4)

(2) 彼らは、イエス・キリストの権威と権能を信じた。(ヨハネ福音書1:9、マタイ福音書10:1、28:18)

「人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを... 」 (本文、マタイ福音書9:6)

「もし、私たちが自分の罪を言い表わすなら、神は真実で正しい方ですから、その罪を赦し、すべての悪から私たちをきよめてくださいます。」 (Ⅰヨハネ1:9)

「イエスは十二弟子を呼び寄せて、汚れた霊どもを制する権威をお授けになった。霊どもを追い出し、あらゆる病気、あらゆるわずらいを直すためであった。」 (マタイ福音書10:1)

2. イエスを非難した律法学者たち

「3 すると、律法学者たちは、心の中で、... 」 (本文、マタイ福音書9:3-4)

(1) 彼らは、イエスがキリスト(メシア)であることを信じなかった。(マタイ福音書16:13~14, 15~16)

- 律法学者たちも、聖書に預言されたメシアについてよく知らなかったようだ。

「13 さて、ピリポ＿カイザリヤの地方に行かれたとき、イエスは弟子たちに尋ねて言われた。「人々は人の子をだれだと言っていますか。」 14 彼らは言った。「バプテスマのヨハネだと言う人もあり、エリヤだと言う人もあります。またほかの人たちはエレミヤだとか、また預言者のひとりだとも言っています。」 (マタイ福音書」16:13~14)

「15 イエスは彼らに言われた。「あなたがたは、わたしをだれだと言いますか。16 シモン・ペテロが答えて言った。「あなたは、生ける神の御子キリストです。」 (マタイ福音書16:15~16)

あなたがたはわたしを誰と言うのか。 シモン・ペテロが答えて言った。」主はキリストであり、生きている神の子である。"

(2) 彼らは、心の中で悪いことを考えていた。(ルカ福音書6:45、Ⅰテモテ6:4)

「良い人は、その心の良い倉から良い物を出し、悪い人は、悪い倉から悪い物を出します。なぜなら人の口は、心に満ちているものを話すからです。」 (ルカ福音書6:45)

「その人は高慢になっており、何一つ悟らず、疑いをかけたり、ことばの争いをしたりする病気にかかっているのです。そこから、ねたみ、争い、そしり、悪意の疑りが生じ、」 (Ⅰテモテ6:4)

3. 信仰の人々に与えられた神の恵み

「6 人の子が地上で罪を赦す権威を持っていることを、....」 (本文、マタイ福音書9:6~8)

(1) 罪の赦しを受けた。

(2) 病気をいやされた。

(3) 家に真の平安を与えた。

(4) 多くの人は神をあがめた。

「愛する者よ。悪を見ならわないで、善を見ならいなさい。善を行なう者は神から出た者であり、悪を行なう者は神を見たことのない者です。」 (Ⅲヨハネ1:11)

*** 私たちはイエス・キリストの使命を正しく知らなければならない。イエスは罪人たちを呼び寄せて悔い改めさせるためにこの世に来られ、自ら罪を赦す権威を持っておられた。罪は世と人類のすべての不幸の根本原因である。したがって、罪の赦しは、世と人類のすべての問題の解決になる。イエス・キリストはまさにその御業のためにこの世に来られ、十字架で死に、復活することでその御業を成し遂げ、今もその御業を成し遂げておられる。