- ローマ書8:26~27 -
[インマヌエル 下巻.7-04]
[ローマ書8:26~27] 「26 御霊も同じようにして、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、どのように祈ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、言いようもない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。27 人間の心を探り窮める方は、御霊の思いが何かをよく知っておられます。なぜなら、御霊は、神のみこころに従って、聖徒のためにとりなしをしてくださるからです。」
*** 信仰の先人たちは「祈りは聖徒の呼吸である」と言った。聖徒にとって祈りは呼吸と同じくらい重要であるという意味であろう。それゆえ私たちは真実で謙遜な心をもって祈りについて学ぶべきである。
宗教改革者ジョン・カルヴァンは、聖霊と御言葉に従って祈るにあたり、特に四つの法則、すなわち畏敬の心をもって、真心をもって、謙遜に、そして信仰をもって行うことを提示した。
1. 畏敬の心をもって
* 私たちの知性、良心、意志および感情は、神と対話できる性質を備えていなければならない。
(1) この世に対する肉的な心配や考えを捨て去らなければならない。これらは神を正しく純粋に黙想する妨げとなる。
「あなたの真理のうちに私を導き、私を教えてください。あなたこそ、私の救いの神、私は、あなたを一日中待ち望んでいるのです。」 (詩篇25:5)
(2) 私たちの弱さを助けるために、神は聖霊を助け主として与え、私たちの祈りを助けてくださる。<ローマ書8:26~27(本文)>
「ではどうすればよいのでしょう。私は霊において祈り、また知性においても祈りましょう。霊において賛美し、また知性においても賛美しましょう。」 (第一コリント14:15)
2. 真心をもって
* 私たちは必要なものが何かを徹底的に知り、誠実に祈らなければならない。
(1) まず神の御心を知り、その御心に従って求めなければならない。
「人間の心を探り窮める方は、御霊の思いが何かをよく知っておられます。なぜなら、御霊は、神のみこころに従って、聖徒のためにとりなしをしてくださるからです。」 (ローマ書8:27)
「何事でも神のみこころにかなう願いをするなら、神はその願いを聞いてくださるということ、これこそ神に対する私たちの確信です。」(第一ヨハネ5:14)
(2) 神に向かって心を尽くして祈らなければならない。
「主はその御目をもって、あまねく全地を見渡し、その心がご自分と全く一つになっている人々に御力をあらわしてくださるのです。...」(歴代誌下16:9)
「もし、あなたがたが心を尽くしてわたしを捜し求めるなら、わたしを見つけるだろう。」(エレミヤ書29:13)
3. 謙遜に
* 私たちは自分の栄光と誇りを捨て、謙虚な心で主に祈らなければならない。
(1) 誰でも神を敬い、そのみこころを行なう前に、神から何も望むことはできない。
「神は、罪人の言うことはお聞きになりません。しかし、だれでも神を敬い、そのみこころを行なうなら、神はその人の言うことを聞いてくださると、私たちは知っています。」(ヨハネ福音書9:31)
(2) 自分の罪と過ちを知り、真実な心で罪を告白し、赦しを求めなければならない。
「私は、自分の罪を、あなたに知らせ、私の咎を隠しませんでした。私は申しました。「私のそむきの罪を主に告白しよう。」すると、あなたは私の罪のとがめを赦されました。」(詩篇32:5)
「また立って祈っているとき、だれかに対して恨み事があったら、赦してやりなさい。そうすれば、天におられるあなたがたの父も、あなたがたの罪を赦してくださいます。」」(マルコ福音書11:25)
4. 信仰をもって
* 私たちは全き信仰をもって祈らなければならない。
(1) イエス・キリストを信じる信仰によって大胆に神に近づかなければならない。
「私たちはこのキリストにあり、キリストを信じる信仰によって大胆に確信をもって神に近づくことができるのです。」(エペソ書3:12)
(2) 神の御言葉と約束に基づいて祈らなければならない。
「求めなさい。そうすれば与えられます。捜しなさい。そうすれば見つかります。たたきなさい。そうすれば開かれます。」(マタイ福音書7:7)
「27 .... 『わたしが、あなたのために家を建てる。』と言われました。それゆえ、このしもべは、この祈りをあなたに祈る勇気を得たのです。28 今、神、主よ。あなたこそ神であられます。あなたのおことばはまことです。あなたは、このしもべに、この良いことを約束してくださいました。29 今、どうぞあなたのしもべの家を祝福して、とこしえに御前に続くようにしてください。神、主よ。あなたが、約束されました。あなたの祝福によって、あなたのしもべの家はとこしえに祝福されるのです。」(サムエル記下7:27~29)
*** 信仰の先人たちは、どんなことに遭っても、常に祈りをもって神である父に願いと望みをさげた。そして彼らは神の恵みによって聞き入れられた。<ヘブル書5:7>
◈ ウェストミンスター大要理問答(185問答)
「私たちは、神の尊厳への畏敬に満ちた理解、自分自身の無価値と窮乏と罪との深い意識をもって、罪を悔いる、感謝に満ちた、広い心をもって、知性、信仰、誠実、熱心、愛、忍耐、神への待望をもって、神のみ心への謙虚な服従をもって、祈らなければならない。」