定められていた人

- 使徒行伝13:48-49 -

[インマヌエル 下巻.8-27]

[使徒行伝13:48-49] 「48 異邦人たちは、それを聞いて喜び、主のみことばを賛美した。そして、永遠のいのちに定められていた人たちは、みな、信仰にはいった。49 こうして 、主のみことばは、この地方全体に広まった。」

[エペソ書1:4-6] 「4 すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。5 神は、ただみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられたのです。6 それは、神がその愛する方によって私たちに与えてくださった恵みの栄光が、ほめたたえられるためです。」

1. 永遠の命を与えると定められていた人

(1) 神は、ただみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられた。（エペソ書1:4-5、ヨハネ福音書17:5-6）

(2) 主は彼らの心を開いて神の御言葉に耳を傾けさせた。（使徒行伝16:13-14）

(3) 福音が彼らに証しされた時、聖霊は御言葉を聞くすべての人々に臨んだ。（使徒行伝10:44）

(4) 主の使徒たちが彼らに会うために行くよう、主の御使いを遣わして指示した。（使徒行伝8:25-39）

(5) イエス・キリストを受け入れる彼らの心は、すでに良い地となっている。（マタイ福音書13:8、使徒行伝8:35-36）

(6) 彼らはどんな患難や迫害にあっても、神を信じる信仰によって勝利した。（ヘブル書11:33-38）

2. 定められていた人に出会う方法

(1) 主は、世の終わりまで私たちと共におられるので、常に主に祈り求める。（マタイ福音書28:20、使徒行伝16:13）

(2) 出会う者に、まことの神と神の遣わされたイエス・キリストについて宣べ伝える。（ヨハネ福音書17:3）

(3) 聖霊の導きに従い、機会があるたびに福音を宣べ伝える。（使徒行伝16:11-14、16:25-34）

(4) 予期せぬ場所で彼らに出会う場合を多く見ることができる。（ヨハネ福音書4:3-42、使徒行伝3:1-10）

(5) 主は彼らに信仰を与えるために主の弟子たちを通してしるしも現す。（使徒行伝19:8-12）

(6) 徴や祭りのために各地から多くの人々を集める。（マタイ福音書4:23-25、使徒行伝2:5）

3. 定められていた人に出会った時

(1) 救いの門について教える。

① 人間の創造について（創世記1:26、27）

② 人間の堕落について（創世記3:1-24）

③ 神の救いの契約について（創世記3:15、ヨハネ福音書17:2-3、第二コリント5:17）

④ イエス・キリストの死と復活、昇天、そして再臨について（ローマ書5:8-10、使徒行伝1:9-11）

⑤ イエス・キリストへの信仰と受け入れについて（ローマ書10:9-10、ヨハネ福音書1:12）

(2) 永遠の命と神の国について教える。

① 「神は、そのひとり子をお与えになったほどに、世を愛された。それは御子を信じる者が、ひとりとして滅びることなく、永遠の命を得るためである。」（ヨハネ福音書3:16）

② 「イエスは苦難を受けた後、ご自身が生きていることを、確かな多くの証拠をもって弟子たちに示し、四十日間、彼らに現れて、神の国について語った。」（使徒行伝1:3）

(3) 主イエス・キリストを信じて受け入れた者に約束された祝福について教える。

① 神が私の父となる。（ヨハネ福音書1:12、ガラテヤ書3:26）

② イエス・キリストと共に生きる。（ガラテヤ書2:20）

③ 聖霊が内住し、助けてくださる。（ヨハネ福音書14:26、第一コリント3:16）

④ 神の国の民となる。（第一ペテロ2:9-10）

⑤ イエス・キリストの権威を受する。（マタイ福音書28:18）

⑥ 祈りの答えによってこの世で勝利する。（マタイ福音書6:33）

⑦ キリストの平和を享受する。（ルカ福音書2:14、ヨハネ福音書14:27）

⑧ 天の御座に着かせられる。（エペソ書2:6、ルカ福音書22:30）

◈ 定め、予定（Predestine）

あらかじめ定めるという意味で、ギリシャ語「プロオリゾ」（προόριζο）を翻訳した言葉である（使徒行伝4:28、ローマ書8:29-30、第一コリント2:7、エペソ書1:5-11）。神は救いの目的であるキリストだけでなく、救いの歴史において現れるすべてのことを定めた。

したがってヘロデ、ピラトおよび異邦人たちは、神があらかじめ定めたことを行うに過ぎなかった（使徒行伝4:28）。神の予定における最終目的は、人々がキリストにおいて神の子となることである（エペソ書1:5）。