「パン種」の喩え
- ルカ13:20-21 -
「神の国を何にたとえようか。パン種に似ている。女がこれを取って三サトンの粉に混ぜると、やがて全体が膨れる。」(ルカ13:20-21)
「パン種」とはパンをふくらませる酵素のことである。パン種を入れてこねたパン着地を焼いたりむすと、大きくふくらむ。そのように神の国は小さいパン種が着地全体に広がるように、全世界に伝播される。
1. 神の国は少ないパン種が着地全体に広がるように、全世界に伝播される。
-「わずかなパン種が練り粉全体を膨らませるのです。」(ガラテ5:9)
⑴ 神は福音の力で全世界を救われる。
①「同じように、舌は小さな器官ですが、大言壮語するのです。御覧なさい。どんなに小さな火でも大きい森を燃やしてしまう。」(ヤコブ3:5)
②「ペトロは、このほかにもいろいろ話をして、力強く証しをし、「邪悪なこの時代から救われなさい」と勧めていた。」(使2:40)
⑵ 一人の真実な信仰が大きなことを成し遂げる。
①「エリヤは答えた。「わたしは万軍の神、主に情熱を傾けて仕えてきました。ところが、イスラエルの人々はあなたとの契約を捨て、祭壇を破壊し、預言者たちを剣にかけて殺したのです。わたし一人だけが残り、彼らはこのわたしの命をも奪おうとねらっています。」(王上19:14)
②「わたしはイスラエルに七千人を残す。これは皆、バアルにひざまずかず、これに口づけしなかった者である。」(王上19:18)
⑶ 神の国の福音は全世界に伝播される。
①「わたしはあなたを大いなる国民にし、あなたを祝福し、あなたの名を高める祝福の源となるように。」(創12:2)
②「御国のこの福音はあらゆる民への証しとして、全世界に宣べ伝えられる。それから、終わりが來る。」(マタイ24:14)
③「自分の家に帰りなさい。そして、神があなたになさったことをことごとく話して聞かせなさい。」その人は立ち去り、イエスが自分にしてくださったことをことごとく町中に言い広めた。」(ルカ8:39)
④「あなたがたの上に聖霊が降ると、あなたがたは力を受ける。そして、エルサレムばかりでなく、ユダヤとサマリアの全土で、また、地の果てに至るまで、わたしの証人となる。」(使1:8)
⑤「毎日、神殿の境内や家々で絶えず教え、メシア․イエスについて福音を告げ知らせていた。」(使5:42)
⑥「会堂長のクリスポは、一家をあげて主を信じるようになった。また、コリントの多くの人々も、パウロの言葉を聞いて信じ、洗礼を受けた。」(使18:8)
2. パン種は悪魔の働きに喩えられることもある。
- 本文ではパン種が良い意味で喩えられたが、ほかの個所では悪魔の教訓がパン種のように広がって教会全体に悪い影響を与えることもあると教えている。
①「あなたがたが誇っているのは、よくない。わずかなパン種が練り粉全体を膨らませることを、知らないのですか。」(Ⅰコリン5:6)
②「あなたがたが決して別な考えを持つことはないと、わたしは主をよりどころとしてあなたがたを信頼しています。あなたがたを惑わす者は、だれであろうと、裁きを受けます。」(ガラテ5:10)
③「とかくするうちに、数えきれないほどの群衆が集まって來て、足を踏み合うほどになった。イエスは、まず弟子たちに話し始められた。「ファリサイ派の人々のパン種に注意しなさい。それは偽善である。」(ルカ12:1)
④「だから、古いパン種や悪意と邪悪のパン種を用いないで、パン種の入っていない、純粋で真実のパンで過越祭を祝おうではありませんか。」(Ⅰコリン5:8)