たゆむことなく善を行え
- 第二テサロニケ3:10~13 -
[インマヌエル 上巻.5-11]
[第二テサロニケ3:10~13] 「10 私たちは、あなたがたのところにいたときにも、働きたくない者は食べるなと命じました。11 ところが、あなたがたの中には、何も仕事をせず、おせっかいばかりして、締まりのない歩み方をしている人たちがあると聞いています。12 こういう人たちには、主イエス・キリストによって、命じ、また勧めます。静かに仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。13 しかしあなたがたは、たゆむことなく善を行ないなさい。兄弟たちよ。」
*** 本文の教訓は、まず「静かに仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。」ということと、「働きたくない者は食べるな」ということと、「何も仕事をせず、おせっかいばかりするな」ということを含んでいる。私たちは怠けず、働くことを恥じず、自分ができることをして収入を得て、自分自身で生活を支えなければならない。そして「たゆむことなく善を行いなさい。」という言葉は、熱心に働く者たちが、そうできない者たちのために失望しないようにという意味である。神は善を行う者たちに祝福を与える。
1. 善を行うことを努めよ。
+ 聖徒の生活を一言で表現して、パウロは「善を行う」と言った。
(1) 主を仕え、福音の業を行うことが善を行うことである。
① 説教や聖書研究を通じて福音を広め、教え、学ぶこと。
「わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」 (マタイ福音書28:20)
② 信仰的な本や手紙を書くこと。
「初めからの目撃者で、みことばに仕える者となった人々が、私たちに伝えたそのとおりを、」 (ルカ福音書1:2)
③ 家族や地域の聖徒たちが集まって礼拝し、祈ること。
「こうとわかったので、ペテロは、マルコと呼ばれているヨハネの母マリヤの家へ行った。そこには大ぜいの人が集まって、祈っていた。」(使徒行伝12:12)
④ 個人伝道やチーム伝道など、さまざまな方法で伝道すること。
「彼らが主を礼拝し、断食をしていると、聖霊が、バルナバとサウロをわたしのために聖別して、わたしが召した任務につかせなさい。」と言われた。(使徒行伝13:2)
⑤ 任命された務めに従って教会に仕えること。
「私は、私を強くしてくださる私たちの主キリスト・イエスに感謝をささげています。なぜなら、キリストは、私をこの務めに任命して、私を忠実な者と認めてくださったからです。」(第一テモテ1:12)
(2) 隣人を気遣い、キリストの戒めを実践することが善を行うことです。
① 貧しい者、やもめや孤児、病んだ者、絶望した者たちを助けること。
「もし信者である婦人の身内にやもめがいたら、その人がそのやもめを助け、教会には負担をかけないようにしなさい。そうすれば、教会はほんとうのやもめを助けることができます。」(第一テモテ5:16)
② 主なる神を愛し、その戒めを守り行うこと。
「もし、あなたがたがわたしの戒めを守るなら、あなたがたはわたしの愛にとどまるのです。それは、わたしがわたしの父の戒めを守って、わたしの父の愛の中にとどまっているのと同じです。」(ヨハネ福音書15:10)
③ 福音の働き手となった同労者たちを忠実な心で慰めること。
「キリストにあって私たちの同労者であるウルバノと、私の愛するスタキスとによろしく。」(ローマ書16:9)
2. 善を行う中でたゆむことないように。
(1) 何も仕事をせず、おせっかいばかりしている人たちのために、教会の働きが妨げられることもある。
「ところが、あなたがたの中には、何も仕事をせず、おせっかいばかりして、締まりのない歩み方をしている人たちがあると聞いています。」(第二テサロニ3:11)
(2) 怠惰な人々の生活が、勤勉な人々を心配させることがある。
「こういう人たちには、主イエス・キリストによって、命じ、また勧めます。静かに仕事をし、自分で得たパンを食べなさい。」(第二テサロニ3:12)
(3) 『無理な悪人』が主を仕える人々を失望させることがある。
「2 また、私たちが、ひねくれた悪人どもの手から救い出されますように。すべての人が信仰を持っているのではないからです。3 しかし、主は真実な方ですから、あなたがたを強くし、悪い者から守ってくださいます。」(第二テサロニケ3:2~3)
(4) すべてのことに神は私たちを直接助けてくださる。
「御霊も同じようにして、弱い私たちを助けてくださいます。私たちは、どのように祈ったらよいかわからないのですが、御霊ご自身が、言いようもない深いうめきによって、私たちのためにとりなしてくださいます。」(ローマ書8:26)
「あらゆる恵みに満ちた神、すなわち、あなたがたをキリストにあってその永遠の栄光の中に招き入れてくださった神ご自身が、あなたがたをしばらくの苦しみのあとで完全にし、堅く立たせ、強くし、不動の者としてくださいます。」(第一ペテロ5:10)
*** 「何も仕事をせず、おせっかいばかりして、締まりのない歩み方をしている人たち」は非難に値する。聖徒は勤勉に善を行う生活をすべきだからである。したがって、私たちは互いに励まし合い、善を行うことに努め、また、いかなることにも失望してはならない。
+ 「善を行なうのに飽いてはいけません。失望せずにいれば、時期が来て、刈り取ることになります。」(ガラテヤ書6:9)