給仕する者
- ルカ22:24-27 -
「また、使徒たちの間に、自分たちのうちでだれがいちばん偉いだろうか、という議論も起 こった。… 食事の席に着く人と給仕する者とは、どちらが偉いか。食事の席に着く人では ないか。しかし、わたしはあなたがたの中で、いわば給仕する者である。」 (ルカ22:24, 27)
世界の指導者たちは、統治し抑圧することで自分の権威を示そうとする。しかし、神 の国の指導者は低い場で互いに仕え、主が喜ばれる者として認められる。私たちキリス ト者はどんな生き方をすべきだろうか? <参照; ルカ22:25-26>
1. キリスト者は主に喜ばれる者として生きる。
⑴ イエス様は弟子たちが互いに仕える者になることを望んでおられた。
① 最後の晩餐の席で、弟子たちの間で誰が一番偉いかという議論が起った。(本文)
② そのとき、イエス様は「“わたしはあなたがたの中で、いわば給仕する者である」と言われた。 (本文)
③ その前からイエス様は仕える者として模範を示してくださった。〈參照:ヨハネ13:12-17>
「食事の席から立ち上がって上着を脱ぎ、手ぬぐいを取って腰にまとわれた。それから、 たらいに水をくんで弟子たちの足を洗い、腰にまとった手ぬぐいでふき始められた。… ところで、主であり、師であるわたしがあなたがたの足を洗ったのだから、あなたがた も互いに足を洗い合わなければならない。わたしがあなたがたにしたとおりに、あなた がたもするようにと、模範を示したのである。」 (ヨハネ13:4-5, 14-15)
④ イエス様は「私は羊のために命を捨てる」と言われた。
「父がわたしを知っておられ、わたしが父を知っているのと同じである。わたしは 羊のために命を捨てる。」 (ヨハネ10:15)
⑵ パウロは信徒たちに互いに仕える者になるように勧めた。
① 「相手を自分よりも優れた者と考え」, 「他人のことにも注意を払いなさい。」
「何事も利己心や虚栄心からするのではなく、へりくだって、互いに相手を自分よ りも優れた者と考え、めいめい自分のことだけでなく、他人のことにも注意を払い なさい。」 (ピリピ2:3-4)
② キリスト․イエスの心を抱きなさい、と言われた。
「互いにこのことを心がけなさい。それはキリスト․イエスにもみられるものです。キリ ストは、神の身分でありながら、神と等しい者であることに固執しようとは思わず、か えって自分を無にして、僕の身分になり、人間と同じ者になられました。人間の姿で現 れ、へりくだって、死に至るまで、それも十字架の死に至るまで従順でした。」(ピリピ2:5-8)
2. 私たちは互いに仕える者となり、正しい信仰を学ぼう。<参照: Ⅰペトロ4:8-11>
⑴ 互いに心を込めて愛し合いなさい。
「何よりもまず、心を込めて愛し合いなさい。愛は多くの罪を覆うからです。」(Ⅰペトロ4:8)
⑵ 不平を言わずに、思い煩わずに、互いにもてなしなさい。
「不平を言わずにもてなし合いなさい。あなたがたはそれぞれ、賜物を授かっている のですから、神のさまざまな恵みの善い管理者として、その賜物を生かして互いに仕 えなさい。」 (Ⅰペトロ4:9-10)
㉧ 例; <マルタの思い煩いと、イエス様のお答え > (参照: ルカ10:38-42)
① マルタの思い煩い
「マルタは、いろいろのもてなしのためせわしく立ち働いていたが、そばに近寄って 言った。主よ、わたしの姉妹はわたしだけにもてなしをさせていますが、何ともお 思いになりませんか。手伝ってくれるようにおっしゃってください。」 (ルカ10:40)
② イエス様のお答え
「主はお答えになった。マルタ、マルタ、あなたは多くのことに思い悩み、心を 亂している。しかし、必要なことはただ一つだけである。マリアは良い方を選ん だ。それを取り上げてはならない。」 (ルカ10:41-42)
⑶ 神が与えてくださる力に応じて奉仕しなさい。
「語る者は、神の言葉を語るにふさわしく語りなさい。奉仕をする人は、神がお与え になった力に応じて奉仕しなさい。…」 (Ⅰペトロ4:11)
何事でも、主の栄光を称えることであるなら、喜んで献身することができる。また、 主が命じられた事は必ず行う。私たちは主から受けたものを隣人に分け与え、互いに仕 えよう。<参照; マタイ10:8>