キリストの復活
- ヨハネ11:25
「イエスは言われた。わたしは复活であり、命である。わたしを信じる者は、死んで も生きる。」(ヨハネ11:25)
キリスト教の信仰の最も重要な教えの一つはイエス․キリストの復活である.その事実は,初代教会の最初の説教者たちによる,使徒の働きに記された13の説教のうち,1までが复活を事実として伝えていることからも理解できる.彼らは,キリストは確かによみがえられたこと,したがって主を信じる者もまた,よみがえることを確信していた。(使2:23ー24,17:31)
1.イエスの十字架,死,3日目の復活
- 聖書は,イエスの十字架,死,3日目の復活,墓がからであったことについて語っている.
⑴ 御使いも,女たちに主がよみがえられたことを告げた.(マタイ28:5-7)
「天使は婦人たちに言った。恐れることはない。十字架につけられたイエスを捜しているのだろうが、あの方は、ここにはおられない。かねて言われていたとおり、復活なさったのだ。さあ、遺体の置いてあった場所を見なさい。...」(マタイ28:5-7)
⑵ 主はその後,40日の間,弟子たちに姿を現された.(使1:3)
「イエスは苦難を受けた後、御自分が生きていることを、数多くの証拠をもって使徒たちに示し、四十日にわたって彼らに現れ、神の国について話された。」(使1:3)
⑶ パウロもイエスの顕現について述べている. (Ⅰコリン15:4)
「葬られたこと、また、聖書に書いてあるとおり三日目に复活したこと、」(Ⅰコリン15:4)
2.キリストの復活の意義
⑴ キリスト論的に言うと
ⓐ 復活はイエスを力を持った神の御子として示した.(ローマ1:4)
「聖なる霊によれば、死者の中からの復活によって力ある神の子と定められたのです。この方が、わたしたちの主イエス․キリストです。」(ローマ1:4)
ⓑ 復活はイエスを主とし,死を滅ぼす方とした.(使2:36、 Ⅱテモテ1:10)
「イスラエルの全家は、はっきり知らなくてはなりません。あなたがたが十字架につけて殺したイエスを、神は主とし、またメシアとなさったのです。」(使2:36)
ⓒ 復活により,主は生かす御霊となられた.(Ⅰコリン15:45)
「最初の人アダムは命のある生き物となった」と書いてありますが、最後のアダムは命を与える霊となったのです。」(Ⅰコリン15:45)
ⓓ復活により,生きている者と死んだ者とのさばき主となられた.(使10:42)
「イエスは、御自分が生きている者と死んだ者との審判者として神から定められた者であることを、民に宣べ伝え、力強く証しするようにと、わたしたちにお命じになりました。」(使10:42)
⑵ 救済論的に見ると
ⓐ 復活は贖罪のみわざの核心的な部分である.
ⓑ キリストは私たちの罪を贖い,きよめるために十字架で死なれたのみならず,罪と死とサタンに打ち勝ってよみがえられた.
ⓒ 復活の主のみが生かす御霊となり,救い主となられたがゆえに,信じる者を永遠の いのちへと導かれる.
⑶ 終末論的に考えると
ⓐ 復活は信じる者を個人的な意味において変革するだけでなく,被造物全体を神の意 図された計画の成就の中へと導いていく.(ローマ8:19ー22)
「被造物は、神の子たちの現れるのを切に待ち望んでいます。被造物は虚無に服していますが、それは、自分の意志によるものではなく、服従させた方の意志によるものであり、同時に希望も持っています。... 」(ローマ8:19ー22)
キリストの復活が私たちの救いと密接に結びついていることは,「主イエスは,私たちの 罪のために死に渡され,私たちが義と認められるために,よみがえられたからです」(ローマ 4:25)ということばからも分る.復活を抜きにしては救いはあり得ない.キリストを死から よみがえらせたその同じ力が,キリストにある者の中にも今,働いている.(ピリピ3:10)