新約聖経における救い
- Ⅰペテロ1:8-9 -
「あなたがたは、キリストを見たことがないのに愛し、今見なくても信じており、言葉では言い尽くせないすばらしい喜びに満ちあふれています。それは、あなたが たが信仰の実りとして魂の救いを受けているからです。」(Ⅰペテロ1:8-9)
1.救いの意味は,様々な状況における危険からの救いである.
⑴ 病気から(マタイ9:22,マルコ5:34,10:52)
⑵ 嵐から(マタイ14:30)
⑶ 死んでしまった者もよみがえらせられ(ルカ8:50)
2.最も大切な意味は,霊的な死からの救いである.
⑴ メシヤの贖いの死と,彼に対する信仰とによって,人類が,罪によってもたら される神のさばきから救われることが,一層明白に表されている.
① このメシヤがダビデの家に生れることは,預言者たちによって預言されていた。 (ルカ1:69,70,使13:23)
② ユダヤ人たちがそのメシヤを殺したことも,実は預言の成就であった。(使13:26-29)
③ このメシヤこそ,罪からの救いをもたらすお方である。(マタイ1:21,ルカ1:77,Ⅰテモテ1:15,Ⅱテモテ2:10,黙7:10)
④ 人の子(メシヤ)は,失われた人々を捜して救うために來られたのであり,その よい例が,ザアカイの救い(ルカ19:9,10)や,罪深い女の救い(ルカ7:4-50)に見 られる.
⑵ 人は,このイエス・キリストを主と告白し,心の中で神がイエスをよみがえら せて下さったと信ずることによって救われる。(ローマ10:9)
① 人は心に信じて義と認められ,口で告白して救われるからである。(ローマ10:10)
② このキリストを信じた者には,魂の救いが与えられる。(Ⅰペテロ1:9)
③ 今こそ恵みの時であり,救いの日である。(Ⅱコリン6:2)
④ イエスの名を除いては,人類を救い得る名は世界中で誰にも与えられていない。 (使4:12)
⑤ この方こそ救いの創始者であり(ヘブラ2:10),今は大祭司として,神に近付く 人々を救って下さる方である。(ヘブラ7:25)
⑥ この救いの福音を聞き,それを信ずる者は,心の中に約束の聖霊をもって証印を 押される。(エペソ1:13)
⑶ この救いの知識を得るのは,聖書を読むことによってであり,聖書はわれわれ に知恵を与えて,キリスト․イエスに対する信仰による救いを受けさせる。 (Ⅱテモテ3:15,ヤコブ1:21)
① この福音を恥とすべきではない.なぜなら,福音は信じるすべての人にとって, 救いを得させる神の力である。(ローマ1:16)
② 神は御心によって,宣教のことばの愚かさを通して,信じる者を救おうと定めら れたからである。(Ⅰコリン1:21)
③ パウロを初めとして伝道者たちは、この救いの道を人々に宣べ伝えた。(使16:17)
⑷ 救いの最終的な実現は,キリストの再臨と神のさばきの時に明らかにされる。 (ヘブラ9:28,Ⅰペテロ1:5)
① 今はその最終的な救いの時にさらに近付いているのだから,われわれは眠りから さめ,やみのわざを打ち捨てて,光の武具を着けるべきである。(ローマ13:11,12)
② 救いのみわざの背後には,神の選びがある。(Ⅰテサロ5:9,Ⅱテサロ2:13,Ⅱテモテ1:9)
③ 選ばれた者は,信仰によって救いの相続者とされたのであり(ヘブラ1:14),福音に ふさわしい生活を送ることが救いのしるしとなるのである。(ピリピ1:27,28,Ⅰテサロ5:8,エペソ6:17)