キリスト者の家庭と社会
- 第一ペテロ3:1-17 -
[インマヌエル 下巻.6-08]
[第一ペテロ3:3-4] 「3 あなたがたは、髪を編んだり、金の飾りをつけたり、着物を着飾るような外面的なものでなく、4 むしろ、柔和で穏やかな霊という朽ちることのないものを持つ、心の中の隠れた人がらを飾りにしなさい。これこそ、神の御前に価値あるものです。」
*** キリスト者たちは幸せな家庭を築いて暮らしていた。彼らは妻とともに伝道活動を行うこともあった(第一コリント9:5)。なぜなら、神はキリスト者の家族が幸せに暮らしながら伝道することを望んでおられたからであろう。
1. キリスト者の家庭
(1) 幸せな家庭と不幸な家庭の例
① 幸せな家庭(使徒行伝4:32-37);バルナバの家庭
「32 信じた者の群れは、心と思いを一つにして、だれひとりその持ち物を自分のものと言わず、すべてを共有にしていた。33 使徒たちは、主イエスの復活を非常に力強くあかしし、大きな恵みがそのすべての者の上にあった。... .36 キプロス生まれのレビ人で、使徒たちによってバルナバ(訳すと、慰めの子)と呼ばれていたヨセフも、37 畑を持っていたので、それを売り、その代金を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。」 (使徒行伝4:32-37)
② 不幸な家庭(使徒行伝5:1-10);アナニアの家庭
「1 ところが、アナニヤという人は、妻のサッピラとともにその持ち物を売り、2 妻も承知のうえで、その代金の一部を残しておき、ある部分を持って来て、使徒たちの足もとに置いた。3 そこで、ペテロがこう言った。「アナニヤ。どうしてあなたはサタンに心を奪われ、聖霊を欺いて、地所の代金の一部を自分のために残しておいたのか。.... 5 アナニヤはこの言葉を聞くと、倒れて息が絶えた。そして、これを聞いたすべての人に、非常な恐れが生じた。」(使徒行伝5:1-10)
(2) 幸せな家庭(夫婦)となるために
① 妻への勧告
ⓐ 自分の夫に服従しなさい。(第一ペテロ3:1-2)
「1 同じように、妻たちよ。自分の夫に服従しなさい。たとい、みことばに従わない夫であっても、妻の無言のふるまいによって、神のものとされるようになるためです。2 それは、あなたがたの、神を恐れかしこむ清い生き方を彼らが見るからです。」(第一ペテロ3:1-2)
ⓑ 自分の心の中の隠れた人がらを飾りにしなさい。(第一ペテロ3:3-4)
ⓒ その例:
「5 むかし神に望みを置いた敬虔な婦人たちも、このように自分を飾って、夫に従ったのです。6 たとえばサラも、アブラハムを主と呼んで彼に従いました。あなたがたも、どんなことをも恐れないで善を行なえば、サラの子となるのです。」(第一ペテロ3:5-6)
② 夫への勧告
ⓐ 自分の妻とともに生活しなさい。(第一ペテロ3:7)
「...自分よりも弱い器だということをわきまえて妻とともに生活し、...」 (第一ペテロ3:7)
ⓑ 自分の妻を尊敬しなさい。(第一ペテロ3:7)
「...いのちの恵みをともに受け継ぐ者として尊敬しなさい。」(第一ペテロ3:7)
2. キリスト者の社会
(1) 隣人同士で行うべきこと - その理由(第一ペテロ3:8-12)
① 愛し合い、祝福を祈りなさい。
- 祝福を受け継ぐために召された(第一ペテロ3:8-9)
「8 最後に申します。あなたがたはみな、心を一つにし、同情し合い、兄弟愛を示し、あわれみ深く、謙遜でありなさい。9 悪をもって悪に報いず、侮辱をもって侮辱に報いず、かえって祝福を与えなさい。あなたがたは祝福を受け継ぐために召されたのだからです。」(第一ペテロ3:8-9)
② 善を行ない、平和を求めよ。
- 主の目は義人に向けられ、主の耳は彼らの祈りに傾けられる。(第一ペテロ3:10-12)
「10 いのちを愛し、幸いな日々を過ごしたいと思う者は、舌を押さえて悪を言わず、くちびるを閉ざして偽りを語らず、11 悪から遠ざかって善を行ない、平和を求めてこれを追い求めよ。12 主の目は義人の上に注がれ、主の耳は彼らの祈りに傾けられる。しかし主の顔は、悪を行なう者に立ち向かう。」」(第一ペテロ3:10-12)
(2) 隣人との間で起こる事 - その結果(第一ペテロ3:13-17)
① 義のために苦しむことがある。
- 祝福された者となる。(第一ペテロ3:13-14)
「13 もし、あなたがたが善に熱心であるなら、だれがあなたがたに害を加えるでしょう。14 いや、たとい義のために苦しむことがあるにしても、それは幸いなことです。彼らの脅かしを恐れたり、それによって心を動揺させたりしてはいけません。」(第一ペテロ3:13-14)
② ののしる人たちから恥じを受ける。
- 正しい生き方をののしる人たちが、そしったことで恥じ入る。(第一ペテロ3:15-17)
「15 むしろ、心の中でキリストを主としてあがめなさい。そして、あなたがたのうちにある希望について説明を求める人には、だれにでもいつでも弁明できる用意をしていなさい。16 ただし、優しく、慎み恐れて、また、正しい良心をもって弁明しなさい。そうすれば、キリストにあるあなたがたの正しい生き方をののしる人たちが、あなたがたをそしったことで恥じ入るでしょう。17 もし、神のみこころなら、善を行なって苦しみを受けるのが、悪を行なって苦しみを受けるよりよいのです。」(第一ペテロ3:15-17)