神への熱心
- ヨハネの福音書2:13~17 -
[インマヌエル 上巻.5-36]
(ヨハネ福音書2:13~17) 「13 ユダヤ人の過越の祭りが近づき、イエスはエルサレムに上られた。14 そして、宮の中に、牛や羊や鳩を売る者たちと両替人たちがすわっているのをご覧になり、15 細なわでむちを作って、羊も牛もみな、宮から追い出し、両替人の金を散らし、その台を倒し、16 また、鳩を売る者に言われた。「それをここから持って行け。わたしの父の家を商売の家としてはならない。」 17 弟子たちは、「あなたの家を思う熱心がわたしを食い尽くす。」と書いてあるのを思い起こした。」
*** 真の熱心を持って誠実に働いた者たちは、神に認められた。そしてこの世で神の御旨を実行し、神の御業を完全に成し遂げた。偉大な業を成し遂げた者たちは、あらゆる障害を乗り越える燃えるような熱心を持っていた。
1. 真の熱心
- 神への信仰の熱心を指す。神の御旨を実行し、神の御業を成し遂げる。
(1) イエスの熱意
① 少年時代:
「49 するとイエスは両親に言われた。「どうしてわたしをお捜しになったのですか。わたしが必ず自分の父の家にいることを、ご存じなかったのですか。」 50 しかし両親には、イエスの話されたことばの意味がわからなかった。」(ルカ福音書2:49~50)
② 公生涯: <本文、ヨハネ福音書2:13~17>
「イエスは彼らに言われた。「わたしを遣わした方のみこころを行ない、そのみわざを成し遂げることが、わたしの食物です。」(ヨハネ福音書4:34) <ヨハネ福音書4:30-34>
(2) ダビデの熱心 <詩篇78:70-72, 使徒行伝13:22>
「ソロモンは言った。「あなたは、あなたのしもべ、私の父ダビデに大いなる恵みを施されました。それは、彼が誠実と正義と真心とをもって、あなたの御前を歩んだからです。あなたは、この大いなる恵みを彼のために取っておき、きょう、その王座に着く子を彼にお与えになりました。」(列王記上3:6)
(3) エリヤの熱心 <列王記上18:22~46>
「エリヤは答えた。「私は万軍の神、主に、熱心に仕えました。しかし、イスラエルの人々はあなたの契約を捨て、あなたの祭壇をこわし、あなたの預言者たちを剣で殺しました。ただ私だけが残りましたが、彼らは私のいのちを取ろうとねらっています。」(列王記上19:10)
(4) エリシャの熱心 <列王記下2:1~14>
「エリヤは彼に、「ここにとどまっていなさい。主が私をヨルダンへ遣わされたから。」と言った。しかし、彼は言った。「主は生きておられ、あなたのたましいも生きています。私は決してあなたから離れません。」こうして、ふたりは進んで行った。」(列王記下2:6)
2. 偽りの熱心
- 世の風習に従う誤った熱心を指す。感情的な熱心は人間の欲望や神秘的な体験に陥りやすく、宗教的な熱心は異端の欺瞞や肉体の欲望に陥りやすい。
(1) イスカリオテ・ユダの熱心
「5 「なぜ、この香油を三百デナリに売って、貧しい人々に施さなかったのか。」 6 しかしこう言ったのは、彼が貧しい人々のことを心にかけていたからではなく、彼は盗人であって、金入れを預かっていたが、その中に収められたものを、いつも盗んでいたからである。」(ヨハネ福音書12:5~6)
(2) サウルの熱心(イエスに出会う前)
<イエスに出会った後;第一コリント15:9、第一テモテ1:12~13>
「すべての会堂で、しばしば彼らを罰しては、強いて御名をけがすことばを言わせようとし、彼らに対する激しい怒りに燃えて、ついには国外の町々にまで彼らを追跡して行きました。」(使徒行伝26:11) <使徒行伝22:3>
(3) 異端的な熱心;統一教、エホバの証人
(4) 宗教的熱心;神道、仏教、天理教、創価学会
3. キリスト者の熱心
- 私のうちに成し遂げられた熱心 <詩篇51:10~15>
(1) 清い心による熱心
「神よ。私にきよい心を造り、ゆるがない霊を私のうちに新しくしてください。」(詩篇51:10)
(2) 聖霊による熱心
「私をあなたの御前から、投げ捨てず、あなたの聖霊を、私から取り去らないでください。」(詩篇51:11)
(3) 喜んで仕える霊による熱心
「あなたの救いの喜びを、私に返し、喜んで仕える霊が、私をささえますように。」(詩篇51:12)
(4) 主の道を教え、伝道する熱心
「私は、そむく者たちに、あなたの道を教えましょう。そうすれば、罪人は、あなたのもとに帰りましょう。」(詩篇51:13)
(5) 主の義を賛美し、福音を広める熱心
「14 神よ。私の救いの神よ。血の罪から私を救い出してください。そうすれば、私の舌は、あなたの義を、高らかに歌うでしょう。15主よ。私のくちびるを開いてください。そうすれば、私の口は、あなたの誉れを告げるでしょう。」(詩篇51:14~15)
***宣教師ヘンリー・マーティンは、インドの地に初めて足を踏み入れた瞬間、「神のために私を燃え上がらせてください」と叫んだ。その祈り通り、彼の熱心さは彼を燃え上がらせた。彼は死ぬ前に新約聖書を3カ国語に翻訳する業績を成し遂げた。<第二テモテ1:6>