知恵を与えられた者
- 箴言2:6~8 -
[インマヌエル 上巻.5-35]
[箴言2:6~8] 「6 主が知恵を与え、御口を通して知識と英知を与えられるからだ。7 彼は正しい者のために、すぐれた知性をたくわえ、正しく歩む者の盾となり、8 公義の小道を保ち、その聖徒たちの道を守る。」
[ルカ福音書2:40、52] 「40 幼子は成長し、強くなり、知恵に満ちて行った。神の恵みがその上にあった。、52 イエスはますます知恵が進み、背たけも大きくなり、神と人とに愛された。」
*** 神からの使命のためには、人間的な知恵よりも上から与えられる霊的な知恵が必要である。神は、その知恵を誰に与えられるのであろうか。また、その知恵が満ちると、どのような結果をもたらすのであろうか?
1. 神は、彼を愛する者たちに知恵を授けられる。(本文、箴言2:6)
(1) ヨセフにその知恵を授け、エジプトの宰相とならせた。(創世記40:8、16~23)
(2) ブザレルとオホリヤブにその知恵を授け、幕屋を築かせた。(出エジプト記31:1~6)
(3) ダニエルにその知恵を与え、バビロンの総督とならせた。(ダニエル書4:8、18、5:25~31)
(4) イエスにその知恵を与え、世界を救わせた。(ルカ福音書2:42、52)
2. 神の知恵を与えられた者は?
(1) 神の御心を知ることができる。
① 神は霊であるため、肉的なものでは正しく知ることができない。(第一コリント書2:10~13)
- 愚かな者は神はいないと言う。(詩篇14:1)
② 人間は神が与える知恵によって神の御心を理解することができる。
「15 そういうわけですから、賢くない人のようにではなく、賢い人のように歩んでいるかどうか、よくよく注意し、16 機会を十分に生かして用いなさい。悪い時代だからです。17 ですから、愚かにならないで、主のみこころは何であるかを、よく悟りなさい。」(エペソ書5:15~17)
③ ソロモンは神に知恵を求め、神の御心を成し遂げた。<列王記上3:7~9>
「6 知恵を捨てるな。それがあなたを守る。これを愛せ。これがあなたを保つ。7 知恵の初めに、知恵を得よ。あなたのすべての財産をかけて、悟りを得よ。8 それを尊べ。そうすれば、それはあなたを高めてくれる。それを抱きしめると、それはあなたに誉れを与える。9 それはあなたの頭に麗しい花輪を与え、光栄の冠をあなたに授けよう。」」 (箴言4:6~9)
(2) 自分自身を正しく知るようになる。
- 神が与える知恵を得ると、自分が誰であるかを知るようになる。
① 果たして今日の「私」は誰なのか?神の僕であり、神の民である。
「あなたがたは、選ばれた種族、王である祭司、聖なる国民、神の所有とされた民です。それは、あなたがたを、やみの中から、ご自分の驚くべき光の中に招いてくださった方のすばらしいみわざを、あなたがたが宣べ伝えるためなのです。」 (第一ペテロ2:9)
② 神の民としてこの世で知恵深く生きるようになる。<マタイ福音書10:16>
「11 しかし、神の人よ。あなたは、これらのことを避け、正しさ、敬虔、信仰、愛、忍耐、柔和を熱心に求めなさい。12 信仰の戦いを勇敢に戦い、永遠のいのちを獲得しなさい。あなたはこのために召され、また、多くの証人たちの前でりっぱな告白をしました。」 (第一テモテ6:11~12)
③ 私たちはその知恵によって、神が喜ばれる人生を送ることができる。(マタイ福音書7:24、第一コリント3:10)
- その知恵によって、私たちの使命を発見したのだから、祝福でないはずがない。
(3) 時代を区別する能力が与えられる。
- 現代の私たちの時代はどのような時代か。最先端の文明の時代でありながら、罪悪が蔓延する時代である。霊的な洞察力でこの時代を見極める目と知恵が必要である。
① 私たちはこの時代を区別し、変革していくべき働き手である。(ローマ書12:1~2)
- この時代は肉体的には安逸で、文化的には住みやすい時代となったが、神から与えられた知恵を持つ者は、霊的に堕落した時代であることを知らなければならない。
② イエスは弟子たちに「目をさましていなさい。」と言われた。(マタイ福音書24:42~45)
「だから、目をさましていなさい。あなたがたは、自分の主がいつ来られるか、知らないからです。」(マタイ福音書24:42)
③ パウロは「眠りから覚める時が来た。夜は深く、昼は近い」と述べた。(ローマ書13:11~14)
「あなたがたは、今がどのような時か知っているのですから、このように行ないなさい。あなたがたが眠りからさめるべき時刻がもう来ています。というのは、私たちが信じたころよりも、今は救いが私たちにもっと近づいているからです。」(ローマ書13:11)
*** 誰であれ、神が与える知恵を持つ時、神を知り、信じるようになる。また、自分自身を知り、その時代を正しく判断できるようになる。現在は「豊かさの中の貧困の時代」である。つまり、肉的なものは豊かでも、霊的には貧しい時代である。したがって、私たちは神の知恵を持ち、福音の働き人として時代の使命を適切に果たしていかなければならない。