ルツ-真に祝福された信仰
- ルツ記1:15-18 -
[インマヌエル 下巻.9-10]
[ルツ記1:15-18] 「15 ナオミは言った。「ご覧なさい。あなたの弟嫁は、自分の民とその神のところへ帰って行きました。あなたも弟嫁にならって帰りなさい。16 ルツは言った。「あなたを捨て、あなたから別れて帰るように、私にしむけないでください。あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。17 あなたの死なれる所で私は死に、そこに葬られたいのです。もし死によっても私があなたから離れるようなことがあったら、主が幾重にも私を罰してくださるように。18 ナオミは、ルツが自分といっしょに行こうと堅く決心しているのを見ると、もうそれ以上は何も言わなかった。」
*** 貧しい若い未亡人である異邦の女ルツの決意は、真に祝福された信仰によるものであった。そして、義母ナオミに対する真の愛の心から生まれたものであった。神は、その女の信仰と愛を喜ばれ、彼女に大きな驚くべき恵みを授けられた。
1. 神を畏れる人々は、愛する者たちに真の信仰を教えた。
⑴ ルツは義母から信仰を学んだ。
「ルツは言った。あなたを捨て、あなたから別れて帰るように、私にしむけないでください。あなたの行かれる所へ私も行き、あなたの住まれる所に私も住みます。あなたの民は私の民、あなたの神は私の神です。」 (ルツ記1:16)
⑵ テモテは母と祖母から信仰を学んだ。
「私はあなたの純粋な信仰を思い起こしています。そのような信仰は、最初あなたの祖母ロイスと、あなたの母ユニケのうちに宿ったものですが、それがあなたのうちにも宿っていることを、私は確信しています。」 (第二テモテ1:5)
⑶ ヤコブは祖父(アブラハム)と父(イサク)から信仰を学びだ。
「信仰によって、彼(アブラハム)は約束された地に他国人のようにして住み、同じ約束をともに相続するイサクやヤコブとともに天幕生活をしました。」(ヘブル書11:9)
2. 敬虔な信仰の人々によって、多くの人々が神の祝福を受けるようになった。
⑴ ルツによって、義母と夫に神の祝福が臨んだ。
「ボアズはルツをめとり、彼女は彼の妻となった。彼が彼女のところにはいったとき、主は彼女をみごもらせたので、彼女はひとりの男の子を産んだ。」(ルツ記4:13)
「近所の女たちは、「ナオミに男の子が生まれた。」と言って、その子に名をつけた。彼女たちは、その名をオベデと呼んだ。オベデはダビデの父エッサイの父である。」 (ルツ記4:17)
⑵ コルネリウスは、その家のすべての家族と多くの友人を救いの道に導いた。
「22 百人隊長コルネリオという正しい人で、神を恐れかしこみ、ユダヤの全国民に評判の良い人が、あなたを自分の家にお招きして、あなたからお話を聞くように、... 24 コルネリオは、親族や親しい友人たちを呼び集め、彼らを待っていた。コルネリウスは家族と親しい友人たちを召集して待っていた。」(使徒行伝10:22-24)
⑶ シメオンによって、エルサレムの神殿でイエス・キリストの到来が知らされた。
「25 そのとき、エルサレムにシメオンという人がいた。この人は正しい、敬虔な人で、イスラエルの慰められることを待ち望んでいた。聖霊が彼の上にとどまっておられた。26 また、主のキリストを見るまでは、決して死なないと、聖霊のお告げを受けていた。27 彼が御霊に感じて宮にはいると、幼子イエスを連れた両親が、その子のために律法の慣習を守るために、はいって来た。28 すると、シメオンは幼子を腕に抱き、神をほめたたえて言った。」 (ルカ福音書2:25-28)
⑷ ルデヤによって、ピリピ地方に福音の証しが始まった。
「14 テアテラ市の紫布の商人で、神を敬う、ルデヤという女が聞いていたが、主は彼女の心を開いて、パウロの語る事に心を留めるようにされた。15 そして、彼女も、またその家族もバプテスマを受けたとき、彼女は、「私を主に忠実な者とお思いでしたら、どうか、私の家に来てお泊まりください。と言って頼み、強いてそうさせた。」(使徒行伝16:14-15)
3. 信仰の人の献身は、人々に神の御心を知らせた。
⑴ ルツの献身は、多くの人々に親への真の孝行を教えた。
「あなたの死なれる所で私は死に、そこに葬られたいのです。もし死によっても私があなたから離れるようなことがあったら、主が幾重にも私を罰してくださるように。」(ルツ記1:17)
「ところがザアカイは立って、主に言った。主よ。ご覧ください。私の財産の半分を貧しい人たちに施します。また、だれからでも、私がだまし取った物は、四倍にして返します。」(ルカ福音書19:8)
⑶ マリアの献身は、多くの人々に恵みを受けた者の不思議な祝福を悟らせた。
「12 この女が、この香油をわたしのからだに注いだのは、わたしの埋葬の用意をしてくれたのです。13 まことに、あなたがたに告げます。世界中のどこででも、この福音が宣べ伝えられる所なら、この人のした事も語られて、この人の記念となるでしょう。」」(マタイ福音書26:12-13)
*** 神は、モアブ人の女ルツを旧約聖書の1つの書の書名とし、その書の重要な内容とした。ルツはモアブの地で生まれたモアブ人、すなわち異邦人の女性であり、肉的にはアブラハムの祝福とは無関係な者であった。しかし神は彼女をイスラエルの民に組み入れ、祝福した。私たちも、その異邦人の中から救われた者たちである。神の御心は、全世界にイエス・キリストの福音が広がり、選ばれた異邦人たちが皆、イエス・キリストを信じ、救われることである。- ルツの告白のように、生ける神は私の神となられる(ルツ記1:16)。<詩篇48:14>
[詩篇48:14] 「この方こそまさしく神。世々限りなくわれらの神であられる。神は私たちをとこしえに導かれる」