わたしが満たそう。
- 詩篇 81:10-13 -
シャローム宣教会
10. わたしが、あなたの神、主である。わたしはあなたをエジプトの地から連れ上った。あなたの口を大きくあけよ。わたしが、それを満たそう。11. しかしわが民は、わたしの声を聞かず、イスラエルは、わたしに従わなかった。12. それでわたしは、彼らをかたくなな心のままに任せ、自分たちのおもんぱかりのままに歩かせた。13. ああ、ただ、わが民がわたしに聞き従い、イスラエルが、わたしの道を歩いたのだったら。(詩篇 81:10-13)
序言
[詩篇 42:1] 鹿が谷川の流れを慕いあえぐように、神よ。私のたましいはあなたを慕いあえぎます。
+ 天の父は豊かに与えることにおいて、神としての風格(Majesty)を持っておられる方です。しかも良いものを与えたくてしかたがない方なのです。
[詩篇 81:16] しかし主は、最良の小麦をイスラエルに食べさせる。「わたしは岩の上にできる蜜で、あなたを満ち足らせよう。」
本文講解
1. 神様がイスラエル民に二つをはっきり要求した。
- 一つは、彼らを愛丘地から導き、内申したエホバと神のみ仕えるように、もう一つは、神の前に口を広く開けろということだった。
「あなたの口を大きくあけよ」という言葉は神様に向かって賛美する口と祈る口を広く開けろという意味だろう。神を尽くして賛美し、一生懸命祈れば、神は私たちに霊肉のすべての良いものを満たしてくれるだろう。
2. ギリシャ語で「満たす」ということばば二つあります。
- 時間的な領域と空間的な領域にすべての必要なものを満たしてくれるという意味だ。
(1) 一つは時間的な満たしを意味する「プレーロー」で、「時が満ちる」「預言者の語られたことが成就する、実現する」という意味です。
[ガラテア 4:4] しかし定めの時が来たので、神はご自分の御子を遣わし、この方を、女から生まれた者、また律法の下にある者となさいました。
[ルカ福音 4:16-21] 16. それから、イエスはご自分の育ったナザレに行き、いつものとおり安息日に会堂にはいり、朗読しようとして立たれた。17. すると、預言者イザヤの書が手渡されたので、その書を開いて、こう書いてある所を見つけられた。... 21. イエスは人々にこう言って話し始められた。「きょう、聖書のこのみことばが、あなたがたが聞いたとおり実現しました。」
(2) もうひとつは空間的な満たしを意味する「ピンプレーミ」で、新約で22回使われていますが、そのうち20回はルカが福音書と使徒の働きで使っています。それは神の霊で、聖霊によって満たされるという意味で使われています。
[使徒行伝 2:4] すると、みなが聖霊に満たされ、御霊が話させてくださるとおりに、他国のことばで話しだした。
+ 物的な必要を満たす。<「イエスが行った最初の奇跡」。(ヨハネ福音 2:1-11)>
[ピリピ 4:19] また、私の神は、キリスト・イエスにあるご自身の栄光の富をもって、あなたがたの必要をすべて満たしてくださいます。
+ 霊的な必要を満たす。
[詩篇 107:9] まことに主は渇いたたましいを満ち足らせ、飢えたたましいを良いもので満たされた。
< ヤベツの祈り >
[歷代上 4:10] 「ヤベツはイスラエルの神に呼ばわって言った。「私を大いに祝福し、私の地境を広げてくださいますように。御手が私とともにあり、わざわいから遠ざけて私が苦しむことのないようにしてくださいますように。」そこで神は彼の願ったことをかなえられた。
+ この祈りには、四つのことが祈られています。
(1) 「私を大いに祝福してください。」
(2) 「私の地境を広げてください。」
(3) 「御手が私とともにありますように。」
(4) 「わざわいから遠ざけて私が苦しむことがないようにしください。」
この祈りを神はすべてかなえられたのでした。彼が祈った祈り(願い)がかなえられたということは、それが神のみこころにかなったことを意味します。
すべて「私」という人称がついているので、自分の祝福のために、自分の繁栄のために祈っていると、必ずしも考える必要はないと思います。彼は単に「神」に対してではなく、「イスラエルの神」に対して祈っています。イスラエルの神とは、現実の歴史の中でご自身を現わされた神ということを意味します。ヤベツは歴史の中に啓示され、働かれた神を知った上で祈っているのです。
結言
本文の教訓は何か?
(1) 私たちは神様の救いの権能を讃美しましょう。
私たちは神の力でイエス·キリストを信じ、永生の新しい生命を得て、罪と死亡と永遠の滅亡の束縛から救いを得た。また、神の力は、今日もこの険しい世の中で私たちを守ってくださる。私たちは神の救いの権能を讃美しましょう。
(2) 私たちは神の前で口を広く開きましょう。
私たちは讃美と祈りの口を広く開きましょう。それでは、神様は栄光を受けられ、我々の祈りに応えて、霊肉の良いものを我々の暮らしに満たしてくださるだろう。
(3) 我々は神のみ言葉に心を留めるようにされ、主のすべての教訓を行いましょう。
私たちは神の言葉である新旧約聖書を昼夜を問わず読み、黙想し、そのすべての教理を信じ、そのすべての教訓を行うことに努めましょう。そうすれば、神は我々の敵を追い払い、我々に霊肉の必要なものを豊かにしてくださるだろう。