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「神の小羊」
ヨハネ1:19-34
キリスト教に少しでも予備知識のある方なら、「神の小羊」がイエス・キリストを指す言葉の絵であることは、知6 っておられるでしょう。仮にその方が、イザヤ書など一度も読んだことがなくて、「屠り場に引かれる小羊のように、毛を切る者の前に物を言わない羊のように、彼は口を開かなかった」という預言者の言葉(イザヤ53:7)を知らなくても、音楽の教科書に出ている「アニュス・デイ」(神の小羊)という標題と歌には、どこかで出会っているかも知れません。それに、もう少し音楽の好きな方なら、ミサ曲の最後の楽章が「アニュス・デイ」(神の小羊)という標題がついていること、ラテン語の歌詞の意味が、「人の世の罪を除く神の小羊、我らを憐れみ給え。
我らに平安を与え給え」だということまで、ご存じかも知れません。バッハのでも、ベートーベンでもモーツァルトでもみんな、締めくくりは皆その歌詞で歌われるようになっています。
「アニュス・デーイ」は多分、イタリア訛りでしょうが、ラテン語のアグヌスAgnus は小羊、デーイDei は「神」の所有格で「神の」です。そして、この言葉が福音書で最初に出てくる所が今読んだヨハネの証言なのです。
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