禮拝する者の注意事項
- 伝4:17-5:6 -
「神殿に通う足を慎むがよい。悪いことをしても自覚しないような愚か者は、供え物をするよりも、聞き従う方がよい。」(伝4:17)
1. 礼拝する者の姿勢
「神殿に通う足を慎むがよい。悪いことをしても自覚しないような愚か者は供え物をするよりも、聞き従う方がよい。」(伝4:17)
⑴「足を慎むがよい」(參照;詩119:101)
「どのような悪の道にも足を踏み入れません。御言葉を守らせてください。」(詩119:101)
⑵「聞き従う方がよい」(參照;Ⅰサム15:22)
形式的に「供え物をする」ことよりも,神に聞き従うことのほうが価値がある.
「サムエルは言った。「主が喜ばれるのは、焼き尽くす献げ物やいけにえであろうか。むしろ、主の御声に聞き従うことではないか。見よ、聞き従うことはいけにえにまさり、耳を傾けることは雄羊の脂肪にまさる。」(Ⅰサム15:22)
2. 礼拝する者の祈祷
「焦って口を開き、心せいて、神の前に言葉を出そうとするな。神は天にいまし、あな たは地上にいる。言葉数を少なくせよ。夢を見るのは悩みごとが多いから。愚者の声と 知れるのは口数が多いから。」(伝5:1-2)
⑴ 言葉数が多ければよいのではない。(參照;マタイ6:7)
「また、あなたがたが祈るときは、異邦人のようにくどくどと述べてはならない。異 邦人は、言葉数が多ければ、聞き入れられると思い込んでいる。」(マタイ6:7)
⑵ 心がこもっていなければ意味がない.
- それ故〈言葉数を少なくせよ〉も文字通りの意味ではない.心を込め,言葉を慎重
に選んで祈ることを意味している.
3. 礼拝する者の誓願
「神に願をかけたら、誓いを果たすのを遅らせてはならない。愚か者は神に喜ばれな い。願をかけたら、誓いを果たせ。願をかけておきながら誓いを果たさないなら、願を かけないほうがよい。口が身を滅ぼすことにならないように。使者に「あれは間違いで した」などと言うな。神はその声を聞いて怒り、あなたの手の業を滅ぼされるであろ う。(伝5:3-5)
⑴ 軽々しく誓願を立てて,それを果さない者を戒めている。(參照;箴20:25)
「聖別されたものとしよう、と軽々しく言い、後にその誓いを思い直せば罠となる。」(箴20:25)
⑵ 誓いを果さないなら、「誓わないほうがよい」(參照;マタイ5:33ー37)
誓いを果さないことは,神を偽る罪であるから,軽率に誓わないように心がけな
ければならない.
「昔の人は、『偽りの誓いを立てるな。主に対して誓ったことは、必ず果たせ』と命 じられている。しかし、わたしは言っておく。一切誓いを立ててはならない。天にか けて誓ってはならない。そこは神の玉座である。地にかけて誓ってはならない。そこ は神の足台である。エルサレムにかけて誓ってはならない。そこは大王の都である。 また、あなたの頭にかけて誓ってはならない。髪の毛一本すら、あなたは白くも黒く もできないからである。あなたがたは、『然り、然り』『否、否』と言いなさい。そ れ以上のことは、悪い者から出るのである。」(マタイ5:33ー37)
⑶ 神はすべてを知っておられるので,その偽りを見抜いて「怒り」,あなたをさばかれる.
4. 礼拝する者の信仰
「夢や空想が多いと饒舌になる。神を畏れ敬え。」(伝5:6)
⑴ 人間は「夢や空想が多い」と,その夢が実現するよう,多くの言葉で祈るが,その夢が実現するかどうかは神の御手の中にある.
⑵ それ故,「神を畏れ敬え」というのが神の勧告である。(參照;伝3:14)
「わたしは知った、すべて神の業は永遠に不変であり、付け加えることも除くことも 許されない、と。神は人間が神を畏れ敬うように定められた。」(伝3:14)