リディアの信仰
- 使16:11-15 -
リディアはピリピ地域で使徒パウロの伝える福音を聞き、イエス․キリストを信じた信者で あり、パウロの宣教活動の重要な役割を果たしたキリスト者である.特に紫布を商う女性とし てイエス․キリストを信じた後、自分の家にパウロ一行を滞在させながら教会を開拓した真実 なキリスト者である。リディアの信仰と彼女が受けた祝福は現代を生きていくキリスト者たち のよい手本と言ってもよいだろう。
1. リディアは神を崇める女性であって。
「紫布を商う人で、神をあがめるリディアという婦人も話を聞いていたが、...」(使16:14)
-「あがめる」という言葉には二つの意味がある.
⑴「礼拝する」という意味がある.
① 神は霊と真理をもって礼拝する者を求めておられる。(ヨハネ4:23)
② 礼拝する者は自分の体を神に喜ばれる聖なる生けるいけにえとして献げる。(ローマ12:1)
⑵「従い奉仕する」という意味がある.
① 主と主の弟子たちを従い奉仕することは神に喜ばれることである。(ルカ8:3, ピリピ4:3)
② 主御自身も仕える者の手本を見せて下さった.(ヨハネ13:14-15, マタイ20:28)
2. リディアは主から恵を受けた.
「主が彼女の心を開かれたので、彼女はパウロの話を注意深く聞いた。そして、彼女も家族の者も洗礼を受けたが、」(使16:14)
⑴ 主がリディアの心を開いてくださった。(使16:14)
① リディアは心の貧しい女性だったと考えられる.(マタイ5:3)
「心の貧しい人々は、幸いである、天の国はその人たちのものである。」(マタイ5:3)
② リディアはパウロの話を注意深く聞けるようになった。(使16:14)
⑵ リディアは使徒パウロの伝える福音を聞き信じ救われた。(使16:15)
① 信仰は聞くことにより、キリストの言葉を聞くことによって始まるのです。(ローマ10:17)
② リディアはパウロに「私が主を信じる者だとお思いでしたら」と言った.(使16:15)
③ リディアも家族の者も洗礼を受けた.(使16:15, 31)
3. リディアは使徒パウロの一行を自分の家に滞在させ教会を建てる祝福を受けた。
「そのとき、「私が主を信じる者だとお思いでしたら、どうぞ、私の家に來てお泊まりください」と言ってわたしたちを招待し、無理に承知させた。」(使16:15)
⑴ 福音を伝える主の弟子を大切に思い愛し、自分の家に強く留まることを願った.
① 神の恵みと愛によって主の弟子を受け入れた. (1コリン13:2, マタイ10:42)
「はっきり言っておく。わたしの弟子だという理由で、この小さな者の一人に、冷たい水一杯でも飲ませてくれる人は、必ずその報いを受ける。」(マタイ10:42)
② パウロも信徒たちのために涙し、あふれる愛を告白した。 (Ⅱコリン2:4)
「わたしは、悩みと愁いに満ちた心で、涙ながらに手紙を書きました。あなたがたを悲しませるためではなく、わたしがあなたがたに対してあふれるほど抱いている愛を知ってもらうためでした。」(Ⅱコリン2:4)
⑵ その家がその地域の教会となる祝福を受けた.
① リディアの家は信仰の兄弟姉妹たちが集まり教会を成す場所となった。(使16:40)
② ヨーロッパと世界宣教のために重要な使命を担う教会として祝福された.(ピリピ1:3-11)