エリヤの祈り
- 王上18:36-40 -
「献げ物をささげる時刻に、預言者エリヤは近くに來て言った。「アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、あなたがイスラエルにおいて神であられること、またわたしがあなたの僕であって、これらすべてのことをあなたの御言葉によって行ったことが、今日明らかになりますように。わたしに答えてください。主よ、わたしに答えてください。そうすればこの民は、主よ、あなたが神であり、彼らの心を元に返したのは、あなたであることを知るでしょう。」(王上18:36-37)
1. 當時の狀況 (歷史的背景)
⑴ 北王国イスラエルのアハブ王はエドン人の王エトバアルの娘イゼベルを妻に迎え、進んでバアルに仕える偶像崇拝国に変貌された.(王上16:31-33)
⑵ ヤハウェに従うイスラエル民族は厳しい迫害の下に置かれ、預言者たちは抹殺の危機に直面した。(王上18:4)
⑶ その時、預言者エリヤはアハブ王に使いを送って、バアルとアシェラの予言者たちとカルメル山で対決しようと提案した.(王上18:19)
2. 聞き入れられたエリヤの祈り
⑴ 請われた祭壇を再び築いた.(王上18:3-31)
「エリヤは、主がかつて、「あなたの名はイスラエルである」と告げられたヤコブの子孫の部族の数に従って、十二の石を取り、」(王上18:31)
⑵ イスラエルの神ヤハウェを呼び求めた.(王上18:36)
「献げ物をささげる時刻に、預言者エリヤは近くに來て言った。「アブラハム、イサク、イスラエルの神、主よ、」(王上18:36)
⑶ 神の栄光を現わして下さるように祈った.(王上18:36)
「あなたがイスラエルにおいて神であられること、またわたしがあなたの僕であって、これらすべてのことをあなたの御言葉によって行ったことが、今日明らかになりますように。」(王上18:36)
⑷ 答えられる確信をもって切に祈った.(王上18:37)
「わたしに答えてください。主よ、わたしに答えてください。そうすればこの民は、主よ、あなたが神であり、彼らの心を元に返したのは、あなたであることを知るでしょう。」(王上18:37)
* <王上18:41-46>についての聖書学者カルヴァン(John Calvin)の見解 (参照; ヤコブ5:17-18)
-「エリヤが、雨を降らすという神の約束を信じて切に祈りながら七度も僕を送って雨の前兆を確認させたのは、彼が神を信じなかったからではなく、彼の信仰が眠らず、また麻痺状態に陥らないように、その願いをつづけて神に打ち明けることが彼の義務であった.」 (John Calvin)
-「エリヤは、わたしたちと同じような人間でしたが、雨が降らないようにと熱心に祈ったところ、三年半にわたって地上に雨が降りませんでした。しかし、再び祈ったところ、天から雨が降り、地は実をみのらせました。(ヤコブ5:17-18)
⑸ エリヤの祈りは答えられた.(王上18:38)
「すると、主の火が降って、焼き尽くす献げ物と薪、石、塵を焼き、溝にあった水をもなめ 尽くした。」(王上18:38)