新約聖書における聖霊
- マタイ12:28 -
1. 共観福音書
⑴ イエスの誕生を聖霊の創造的な力に帰している.(マタイ1:18, ルカ1:35)
⑵ 來るべきメシヤは聖霊によるバプテスマを授ける.(マタイ3:11, マルコ1:8, ルカ3:16)
⑶ イエスのバプテスマにおいても,イエスの荒野の誘惑においても,御霊が働いていた.
(マタイ3:13ー17, マルコ1:9ー11, ルカ3:21ー22, マタイ4:1ー11, マルコ1:12ー13, ルカ4:1ー13)
⑷ メシヤの上に主の御霊が注がれるという旧約の預言が現に成就したことを明らかにしている.(マタイ12:18, ルカ4:18)
⑸ イエスが神の御霊によって悪霊を追い出している.(マタイ12:28)
⑹ 天の父がイエスの弟子たちに聖霊をくださるという約束が記している。(ルカ11:13)
⑺ 迫害のような危機に直面した場合には,言うべきことは聖霊が教えてくださると言って
いる。(マタイ10:20,マルコ13:11,ルカ12:12)
2. ヨハネの福音書
⑴ 御霊は霊的な新生をもたらす動因であって,人間はそれによって初めて神の国に入ることが許される.(3:3)
⑵ 御霊は新生した人のうちに宿って,生ける水の尽きない泉となる.(4:11以下, 7:37-39)
⑶ イエスは御霊を「助け主」であると言っている.(14:16,26,15:26, 16:7)
⑷ イエスはまた聖霊を「真理の御霊」であると教えている.(14:17, 26, 16:13)
⑸ 御霊は罪に対するイエスの勝利を思い起させることによって,神の義を示す.(16:8ー11)
3. 使徒の働き
⑴ 聖霊は教会のいのちであり,教会の働きにとって本質的な存在である.(1:4ー5, 20:28)
⑵ 教会の発展の重要な段階における決断は,聖霊の導きのもとでなされている.
(8:29, 10:19ー20,11:12, 13:2,4, 15:28, 16:6ー7)
⑶ 聖霊と聖霊の賜物とは悔い改めて罪の赦しを受けるすべての人に与えられる.(2:38-39)
⑷ 教会の指導者たちは,聖霊に満ちた霊的な人物であった.(6:3, 5, 11:24, 8:14-17, 9:17)
⑸ 聖霊降臨は使徒たちを全く新しい器に造り変える.(2:22ー36,3:11ー15)
⑹ 聖霊は迫害の中で教会を支える.(4:8ー3 5, 5:3ー9, 6:3, 20:28)
4. パウロの手紙
⑴ 聖霊は「キリストの御霊」,「御子の御霊」とも言われる.(ローマ8:9, ガラテ4:6)
⑵ 聖霊の神性と人格性もはっきり教えられている.(Ⅰコリン3:16, 12:4ー11, 2:10, 13, Ⅱコリン13:13, ヘブラ9:14, ルカ1:35)
⑶ 信仰は聖霊の働きによって生み出される.(ローマ8:2, ガラテ3:2, ローマ8:9)
⑷ 聖霊がクリスチャン生活を持続させ成長させる源である.(ローマ8:6, 26, 15:18-19)
⑸ 教会に与えられるすべての賜物は,同じ1つの御霊によるものである. (Ⅰコリン12:4,8-11)
⑹ 祈り,愛,交わり,礼拝は御霊の働きと深く結び合されている.(Ⅰコリン14:15, コロサ1:8, ピリピ2:1, 3:3)
⑺ イエスの復活において働いていた同じ御霊が信者のうちに宿っている. (ローマ8:11, 參照; Ⅰコリン15:44ー45,ガラテ5:5)