神の栄光の現れ
- 出3:1ー6,19:16,34:5ー7,イザヤ6:1ー4 -
1. この神の顕現が永続化した形において示されたのが,聖所を中心とする幕屋と神殿である。
⑴ 聖所は,栄光の主がその民とともにいて下さることを,具体的な形で示すものである。
(出15:17,25:8)
① その中心は契約の箱であり,栄光の主の臨在が契約的なものであることを示している。
② そのふたである贖いのふたの両端には,主の臨在の栄光を守るケルビムが置かれ,主はこ のケルビムの間から語られた。(出25:10ー22)
⑵ 幕屋が完成した時,主の栄光が幕屋に満ちた。(出40:34,3:5)
⑶ 同様なことは,主の神殿においても起った。(Ⅰ列8:10ー11.參照エゼキ9:3,10:4)
⑷ 主の神殿は,主の栄光の住まう所とも呼ばれている。(詩26:8)
⑸ 幕屋と神殿はまた,主の栄光の臨在の御前に立って主との交わりを持つ者は,罪の贖いを し,聖なる装束を着なければならないことを示している。(出28,29章)
① 聖なる装束は栄光と美を表す。(同28:2)
② これは主の栄光の御前に立つ者がその栄光にふさわしく整えられなければならないことを 示している。
2. 旧約の時代に見られた神の顕現と,聖所に臨在された主の栄光の現れは,御子イエス․
キリストの受肉において成就した。
⑴ 御子は「神の栄光の輝き,また神の本質の完全な現われであり」(ヘブラ1:3),そのうちに は「神の満ち満ちたご性質が形をとって宿っている」。(コロサ2:9)
⑵ その受肉は神の顕現の頂点であり,主の栄光の宿る幕屋の成就である。(ヨハネ1:14)
⑶ 主が御自分の民とともにおられることを示す幕屋の意味も,インマヌエルなる方において 成就した。(マタイ1:23)
⑷ 御子の受肉は主の栄光の臨在の成就であるだけでなく,御自分の民を栄光の御前に立つに ふさわしく整える恵みの成就でもある。
⑸ それはキリストの十字架の死による罪の贖いと死者の中からの復活によって成し遂げられ た。(ヨハネ12:23,28,13:31,32,17:1,4,5)
⑹ 復活によって与えられた栄光は,父なる神の右の座に着くにふさわしい栄光である。
(使2:32ー33,7:55ー56,エベソ1:20ー21,ピリピ2:9ー11,ヘブラ1:3)
⑺ 神の右の座に着かれたキリストは,御霊を遣わされ,御霊によって御自身のからだなる教 会をお建てになった。(使2:32ー33,Ⅰコリン12:13,エベソ2:22,Ⅰペトロ2:5)
⑻ この教会は,キリストによって栄光の教会へと整えられる。(エベソ5:27)