神の栄光の啓示
ー ヨハネ1:18,Ⅱコリン4:6,ヘブラ1:3 ー
1。神の栄光
⑴ 神の栄光とは,神の本質と属性の輝きのことである.
① 神は人格的な方であるから,その栄光も愛,恵み,まこと,知恵,力,義,聖さなどにか かわる人格的なものである。
② また,神は無限な方であるから,その栄光も無限である。
③ それは神の存在に固有なものであり,神の臨在とみわざにおいて現される。
⑵ 人は神の無限の栄光を見ることはできない。(Ⅰテモテ6:15,16 參照; 出33:18、 20)
① 人はただ,御子を通して啓示された神の栄光を見ることができる。(ヨハネ1:18,Ⅱコリン4:6, ヘブラ1:3.參照コロサ2:9)
② 神の栄光が神に固有なものであるから,神は礼拝と賛美を受けるにふさわしい。
③ またそうであるから,人は偶像を作ってはならない。(出20:4,イザヤ40:18,42:8)
ー 偶像は,神の無限の栄光を汚すものであり(ローマ1:23),人の目を神の栄光の現れからそ
らすものである。(Ⅱコリン4:4)
2。神の栄光の啓示
⑴ 神の栄光を啓示するのは御子である.
① 御子は創造のみわざの遂行者である。(ヨハネ1:3,コロサ1:16,ヘブラ1:2)
② 従って,創造のみわざに現れている神の栄光(詩19:1,ローマ1:20)は,御子の働きによって 現されたものである。
③ 同様に,御子は救いのみわざの遂行者であり,救いのみわざに現れる神の栄光の啓示者で ある。(ヨハネ17:4,Ⅱコリン4:4)
⑵ 聖書の中では,神の自己啓示と神の栄光の現れとは一つのことである.
① 従って,人が神との出会いと交わりを経験することは,神の栄光に接することなしには起 らない。(出3:1ー6,19:16,34:5ー7,ヨシュア5:13ー15,士6:22、23,13:19ー23,イザヤ6:1ー4)
② 神の顕現が永続化した形において示されたのが,聖所を中心とする幕屋と神殿である。
(出15:17,25:8, 出25:10ー22,Ⅰ列8:10,11, 詩26:8)
③ 旧約の時代に見られた神の顕現と,聖所に臨在された主の栄光の現れは,御子イエス․キ リストの受肉において成就した。
④ 御子は「神の栄光の輝き,また神の本質の完全な現われであり」(ヘブラ1:3),そのうちに は「神の満ち満ちたご性質が形をとって宿っている」。(コロサ2:9)
⑤ その受肉は神の顕現の頂点であり,主の栄光の宿る幕屋の成就である。(ヨハネ1:14)
⑥ 主が御自分の民とともにおられることを示す幕屋の意味も,インマヌエルなる方において 成就した。(マタイ1:23)
⑦ 御子の受肉は主の栄光の臨在の成就であるだけでなく,御自分の民を栄光の御前に立つに ふさわしく整える恵みの成就でもある.
⑧ それはキリストの十字架の死による罪の贖いと死者の中からの復活によって成し遂げられ た。(ヨハネ12:23,28,13:31,32,17:1,4,5)
⑨ 復活によって与えられた栄光は,父なる神の右の座に着くにふさわしい栄光である。
(使2:32ー33,7:55ー56,エベソ1:20ー21,ピリピ2:9ー11,ヘブラ1:3)
⑩ 神の右の座に着かれたキリストは,御霊を遣わされ,御霊によって御自身のからだなる教 会をお建てになった。(使2:32ー33,Ⅰコリン12:13,エベソ2:22,Ⅰペトロ2:5)
⑪ この教会は,キリストによって栄光の教会へと整えられる。(エベソ5:27)