信じて知恵を願いなさい

ヤコブ1章4ー8節

 

 

 先週は、神に信頼して人生を生き抜くための基本的な姿勢の第一として、「試練を肯定的に考える」について見てみましたが、今日は、第二として〈知恵〉(ソフィア)がについて見てみたいと思います。聖書には、〈知識〉や〈知恵〉という言葉がよく出てきます。この両者は、同じ意味で使われていることもありますが、〈知識〉を「神のことば」を認識していること、〈知恵〉を認識した「神のことば」を実生活に適用するスキルというように使い分けているところもあります。便宜上、〈知識〉と〈知恵〉を別の意味を持つとして話を進めさせていただきたいと思います。旧約聖書においては、〈知恵〉は「ホクマ」と呼ばれて、大変に重要視されているのです。偉大な〈知恵〉を授かった者は、〈知恵ある者〉(ハーカーム)と呼ばれて、祭司や預言者と並んで尊敬されたのです。旧約聖書では、ソロモンやダニエルが〈知恵ある者〉の代表と言えます。また、ヨブ記、箴言、伝道者の書の三つは、「知恵文学」と呼ばれて、人生で直面する様々な難問に対して、神の啓示を実生活に適用して解釈したものと言えると思います。

 

 

 〈知識〉は〈知恵〉がなければ、実際には役に立ちません。例えば、原子力という概念は、ずいぶん前から知られていました。しかし、それを応用するまでは随分と時間が掛かったのです。同様に、「神の啓示」は聖書という形で何千年も前から知られているのですが、それをいろいろな分野で応用されてきましたが、この応用が十分な形で完成するまでには、まだまだ時間が足りないのです。聖書についての詳細な知識があるからといって、それを実際に応用できているというわけではありません。ところが、聖書の教えは実生活に応用できてこそ、意味があるのです。そこに、〈知恵〉の出番があるのです。この〈知恵〉を介さないで、「神のことば」を実践しようとすることは、原子力を応用技術が未熟なままで即利用することと同様に、乱暴であり危険でもあると思います。この点で痛い失敗を経験した方は少なくないと思います。ただ、失敗は成功の始まりというのは、の分野でも当てはまると思います。多くの失敗を体験して始めて、多くの成功を治めることができると思います。

 

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http://www1.bbiq.jp/hakozaki-cec/PreachFile/2012y/120513.htm