エリヤ - 預言者の生涯
- ヤコブ書5:17-18 -
[インマヌエル 下巻.9-19]
[ヤコブ書5:17-18] 「17 エリヤは、私たちと同じような人でしたが、雨が降らないように祈ると、三年六か月の間、地に雨が降りませんでした。18 そして、再び祈ると、天は雨を降らせ、地はその実を実らせました。」
*** エリヤが預言者として活動した時代は、北王国イスラエルが霊的に恐ろしいほど堕落した時代であった。シドン王エバアルの娘イゼベルがアハブと結婚し、バアルとアシェラの偶像宗教を持ち込み、神に敵対する時代であった。王室から偶像宗教を奨励し偶像崇拝を強制したため、国全体が霊的に背信した時であった。イゼベルの祭壇で食事をするバアルとアシェラの預言者が850人ほどもいたほどである。宮殿に留まる偶像宗教の預言者がこれほど多かったならば、あらゆる儀式や祭事、宮中行事において彼らの活動が及ばない場所などなかったであろう。
このような時代的な雰囲気に抗い、彼らを正すことは人の考えでは不可能であった。しかしエリヤはこの務めを引き受け、北国イスラエルを救い出すという決定的な使命を担った神の僕である。
1. 召命の背景
(1) 名前の意味と家族の背景
① 「エリヤ」は「主は私の神」という意味である。
② ギルガルの住人の中で、テシェブ人である。(列王記上17:1)
○ 家族の背景は不明である。
(2) 歴史的背景
① イスラエル北王国のアハブ王とアハズヤ王の時代にわたって預言した。
② 彼の時代の二人の王は悪を行い、バアルを崇拝した。
2. エリヤを通して成し遂げられた神の計画
(1) 旧約時代に現れた神の計画
① アハブ王に「数年間雨が降らない」と預言すると、その通りになった。(列王記上17:1)
② その間、神はカラスを遣わして朝夕の食物を運ばせた。(列王記上17:6)
③ サルバトの未亡人の家に滞在中、わずかな糧で何日も食べても尽きないようにした。(列王記上17:8-16)
④ その未亡人の息子が死んだのを祈り、再び生き返らせた。(列王記上17:17-24)
⑤ アハブ王の時代に、王と民がバアルとアシェラの偶像を崇拝したため、戒めた。(列王記上18:16-18)
⑥ バアルとアシェラの預言者850人とカルメル山の上で対決し、皆殺しにした。(列王記上18:19-40)
⑦ ハザエルとエフに油を注ぎ、アラムの王とイスラエルの王とした。(列王記上19:15-16)
⑧ エリシャに油を注ぎ、自分の後継者として預言者とした。(列王記上19:16)
⑨ アハブがナボテを殺しぶどう畑を奪った罪と王の死を預言した。(列王記上21:17-19)
⑩ アハブ王の子アハズヤ王の罪と死を預言した。(列王記下1:9-16)
⑪ 昇天する前にエリシャに自分の上着を渡した。(列王記下2:13-14)
⑫ 火の馬が引く火の戦車に乗り、旋風に乗って昇天した。(列王記下2:1-11)
⑬ 「5 見よ。わたしは、主の大いなる恐ろしい日が来る前に、預言者エリヤをあなたがたに遣わす。6 彼は、父の心を子に向けさせ、子の心をその父に向けさせる。それは、わたしが来て、のろいでこの地を打ち滅ぼさないためだ。(マラキ書4:5-6)」と預言した。
(2) 新約時代に現れた神の計画
① エリヤはイエスが変容された時、モーセと共に現れて主と語られた。(マタイ福音書17:3)
② イエスは「エリヤがまず来て、すべてを回復するであろう」と言われ、また「エリヤはすでに来たが、人々は知らず、自分たちの思いのままに扱った」と言われた。(マタイ福音書17:11-12)
③ そこで弟子たちは、イエスが言われたのが洗礼者ヨハネのことだと悟った。(マタイ福音書17:13)
④ 洗礼者ヨハネはエリヤの心構えと能力をもって働いた。(ルカ福音書1:17、マタイ福音書福音書16:14)
⑤ ヤコブは、熱心に祈れば応えてくださると、エリヤを例えに勧めた。(ヤコブ書5:17)
⑥ エリヤは新約聖書において、他のどの預言者よりも多く、29回も言及されている。
*** エリヤは神に雨を降らせてくださいと祈るとき、彼は地にひれ伏し、顔を膝の間に埋めて切に祈った。(列王記上18:42)
私たちもエリヤのこのような切なる祈りの姿勢を見習おう。
