救いの熱心
- 使徒行伝26:28-29 -
[インマヌエル 下卷.8-28]
[使徒行伝26:28-29] 「28 するとアグリッパはパウロに、「あなたは、わずかなことばで、私をキリスト者にしようとしている。」と言った。29 パウロはこう答えた。「ことばが少なかろうと、多かろうと、私が神に願うことは、あなたばかりでなく、きょう私の話を聞いている人がみな、この鎖は別として、私のようになってくださることです。」
*** 人の魂より尊いものはない(マタイ福音書16:26)。多くの人々は金や権力や名誉のようなものをより貴重だと考える。
しかし神は人の魂を最も尊いものとする。神は人々の魂が救われて永遠の命を得ることを望む。(ヨハネ福音書3:16)
1. 私たちの魂の尊さ
⑴ 私たちの魂より尊いものはない。
① 「人は、たとい全世界を手に入れても、まことのいのちを損じたら、何の得がありましょう。そのいのちを買い戻すのには、人はいったい何を差し出せばよいでしょう。」(マタイ福音書16:26)
② 「しかし神は彼に言われた。『愚か者。おまえのたましいは、今夜おまえから取り去られる。そうしたら、おまえが用意した物は、いったいだれのものになるのか。』」 (ルカ福音書12:20)
⑵ 私たちの魂に対する神の関心
① 「あなたがたに言いますが、それと同じように、ひとりの罪人が悔い改めるなら、悔い改める必要のない九十九人の正しい人にまさる喜びが天にあるのです。」 (ルカ福音書15:7)
② 「4 すなわち、神は私たちを世界の基の置かれる前からキリストのうちに選び、御前で聖く、傷のない者にしようとされました。5 神は、ただみこころのままに、私たちをイエス・キリストによってご自分の子にしようと、愛をもってあらかじめ定めておられたのです。」(エペソ書1:4-5)
⑶ 私たちを救われた神の恵み
① 「1 あなたがたは自分の罪過と罪との中に死んでいた者であって、... 5 罪過の中に死んでいたこの私たちをキリストとともに生かし、―あなたがたが救われたのは、ただ恵みによるのです。―... 8 あなたがたは、恵みのゆえに、信仰によって救われたのです。それは、自分自身から出たことではなく、神からの賜物です。」 (エペソ書2:1, 5, 8)
② 「12 しかし、この方を受け入れた人々、すなわち、その名を信じた人々には、神の子どもとされる特権をお与えになった。13 この人々は、血によってではなく、肉の欲求や人の意欲によってでもなく、ただ、神によって生まれたのである。」 (ヨハネ福音書1:12-13)
2. 魂の救いのための主と弟子たちの熱心
⑴ 主の熱心
① 「その主権は増し加わり、その平和は限りなく、ダビデの王座に着いて、その王国を治め、さばきと正義によってこれを堅く立て、これをささえる。今より、とこしえまで。万軍の主の熱心がこれを成し遂げる。」(イザヤ書9:7)
② 「弟子たちは、あなたの家を思う熱心がわたしを食い尽くす。」と書いてあるのを思い起こした。」 (ヨハネ福音書2:17)
③ 「わたしたちは、わたしを遣わした方のわざを、昼の間に行なわなければなりません。だれも働くことのできない夜が来ます。」 (ヨハネ福音書9:4)
④ 「キリストは人としての性質をもって現われ、自分を卑しくし、死にまで従い、実に十字架の死にまでも従われたのです。」 (ピりピ書2:8)
⑵ 弟子たちの熱心
① 「ペテロをはじめ使徒たちは答えて言った。人に従うより、神に従うべきです。」 (使徒行伝5:29)
② 「使徒たちは、御名のためにはずかしめられるに値する者とされたことを喜びながら、議会から出て行った。」 (使徒行伝5:41)
③ 「28 するとアグリッパはパウロに、「あなたは、わずかなことばで、私をキリスト者にしようとしている。」と言った。29 パウロはこう答えた。「ことばが少なかろうと、多かろうと、私が神に願うことは、あなたばかりでなく、きょう私の話を聞いている人がみな、この鎖は別として、私のようになってくださることです。」」(使徒行伝26:28-29)
④ 「14 私は、ギリシヤ人にも未開人にも、知識のある人にも知識のない人にも、返さなければならない負債を負っています。15 ですから、私としては、ローマにいるあなたがたにも、ぜひ福音を伝えたいのです。」(ローマ書1:14-15)
⑤ 「勤勉で怠らず、霊に燃え、主に仕えなさい。」(ローマ書12:11)
◈ 新約における救い(salvation)
救いは、神が人間のために備えられた驚くべき恵みであった。罪の状態にある人間を愛して、神は御子キリストをこの地にお遣わしになった。そして人間の代わりに血を流させることによって、神と人間が完全な和解を成し遂げるようにされた(ローマ書5:9)。
その後、人間は神の子となる新しい状態(ガラテヤ書4:6、ローマ書8:14)に置かれ、相続を受けることとなった(ガラテヤ書4:7、エペソ書1:11)。
パウロは救いをキリストの贖いの働きに基づいて(ヨハネ福音書17:2、第一テモテ2:5、第二テモテ1:9)、日々持続的に成し遂げていくべきものであり(ピリピ書2:12)、未来に完成されるもの(ローマ書13:11、第一ペトロ1:5)だと語った。
