伝道者の務め

- マタイ福音書4:17 -

[インマヌエル 下巻・8-22]

[マタイ福音書4:17] 「この時から、イエスは宣教を開始して、言われた。「悔い改めなさい。天の御国が近づいたから。」

[使徒行伝2:38-41] 「38 そこでペテロは彼らに答えた。「悔い改めなさい。そして、それぞれ罪を赦していただくために、イエス・キリストの名によってバプテスマを受けなさい。そうすれば、賜物として聖霊を受けるでしょう。39 なぜなら、この約束は、あなたがたと、その子どもたち、ならびにすべての遠くにいる人々、すなわち、私たちの神である主がお召しになる人々に与えられているからです。」 40 ペテロは、このほかにも多くのことばをもって、あかしをし、「この曲がった時代から救われなさい。」と言って彼らに勧めた。41 そこで、彼のことばを受け入れた者は、バプテスマを受けた。その日、三千人ほどが弟子に加えられた。」

1. イエス・キリストを信じ、悔い改めさせる働きをする。（使徒行伝2:38）

(1) 真の悔い改めとは、唯一真の神とイエス・キリストを知ることである。（ヨハネ福音書17:3）

① イエスは救い主キリストであり、生ける神の御子である。（使徒行伝2:36、ルカ福音書2:11、マタイ福音書16:16）

② 神はキリストの中にいて、世をご自身と和解させた。（Ⅱコリント5:19、エペソ書2:13-18）

③ イエス・キリストの名によって洗礼を受け、罪の赦しを得る。（使徒行伝2:38）

(2) 悔い改めさせる働きは、主の聖霊がなされる。（使徒行伝16:14、ヨハネ福音書1:13）

① 聖霊が福音を聞く者の心を開いて聞き従わせる。（使徒行伝16:14）

② 伝道は聖霊の現れと力によってなされる。（第一コリント2:4-5）

③ 異邦人であっても、永遠の命を与えると定められている者は皆、悔い改めて救いを受ける。（使徒行伝13:48）

(3) 悔い改める者はイエス・キリストを信じて受け入れ、救われる。（ヨハネ福音書1:12）

① 悔い改めて洗礼を受けた者に、聖霊を賜物として与えられる。（使徒行伝2:38、ヨハネ福音書14:16）

② 神の聖霊は、神の御言葉を聞いて信じる者に臨まれる。（使徒行伝10:43-44）

③ キリストを受け入れた者を神の国におき、聖霊が治められる。（マタイ福音書12:28）

2. 信じて受け入れた者に、助け主である聖霊の導きによって真理を教える。（ヨハネ福音書14:26、16:13、使徒行伝26:16-18）

(1) 救いを受けた者に「起こる変化」について教える。

① 神が私の父となる。（ガラテヤ書3:26、4:6、7、第二コリント5:17-18）

② 罪と死と呪いから永遠に解放される。（ヨハネ福音書5:24、8:2、ローマ書6:18、8:15）

③ 聖霊が内住し、すべての真理を教えてくださる。（ヨハネ福音書14:16、26、16:13、ローマ書8:28、37-39）

④ 神の御言葉の真理によって聖められる。（ヨハネ福音書17:17、ローマ書6:16-19）

⑤ イエス・キリストと共に信仰のうちに生きる。（ガラテヤ書2:20）

⑥ イエス・キリストが与える平安を受けるる。（ヨハネ福音書14:27）

⑦ イエス・キリストが与える権威を受ける。（マタイ福音書28:18、10:1、マルコ福音書3:15、16:17、18、ルカ福音書9:1-2）

(2) 救いを受けた者への「臨む神の祝福」について教える。

① 神が恵みによって与えてくださったものを知る者となる。（第一コリント2:10-12）

② 神の栄光を見る者となる。（ヨハネ福音書17:24、第二コリント4:6）

③ 神の国と神の義を求める者となる。（マタイ福音書6:33、ヨハネ福音書17:13）

④ 聖霊の力を受けることによって、イエス・キリストの証人となる。（使徒行伝1:8）

⑤ キリスト・イエスにあって共に天に座らせられる。（エペソ書2:6、ルカ福音書22:30）

3. 救われた者たちと共にキリスト者の生活を送る。（使徒行伝2:42-47）

(1) 地域に教会を建て、福音を宣べ伝える。

① 礼拝を通して

② 心を一つにして祈ることによって

③ 聖書の御言葉を学び、宣べ伝えることによって

(2) 互いに協力し合い、キリストの弟子となる。

① インマヌエルの祝福を共に受け、証しする。

② 弟子訓練に共に参加する。

③ 宣教の協力者として働く。

◈ 弟子ペテロ

ペテロはガリラヤ湖で漁をしていたところ、主の召しを受け、家族と生業を捨てて主に従い、十二使徒の一人となった。彼の行跡と功績はきわめて大きかった（ヨハネ福音書1:41-44、マタイ福音書10:2、17:1、マルコ福音書5:37、14:33）。

ペテロはイエスが十字架で死なれた後、復活されてから40日間に11回現れたうち、7回も出会った。マルコの屋上の部屋に集まって祈っている最ちゅう、五旬節に聖霊を受けた後、伝道を始めた。彼のことばを受け入れた者は、バプテスマを受けた。その日、三千人ほどが弟子に加えられた（使徒行伝2:41）。多くの奇跡と不思議のわざを示し、神殿の美門に出て行き、足の不自由な者をいやした（使徒行伝3:1-7）。