弟子訓練
- マタイ福音書28:18~20 -
[インマヌエル 下巻.8-05]
[マタイ福音書28:18~20] 「18 イエスは近づいて来て、彼らにこう言われた。わたしには天においても、地においても、いっさいの権威が与えられています。19 それゆえ、あなたがたは行って、あらゆる国の人々を弟子としなさい。そして、父、子、聖霊の御名によってバプテスマを授け、20 また、わたしがあなたがたに命じておいたすべてのことを守るように、彼らを教えなさい。見よ。わたしは、世の終わりまで、いつも、あなたがたとともにいます。」
*** 弟子とはキリストに似て行き、伝道の実を結び、新しい信者たちをよく養育する聖徒であると言える。
イエスは多くの弟子たちに3年間信仰と使命に対する訓練をさせた。今日、教会はイエスの弟子訓練を見習わなければならない。
1. 弟子訓練の動機
(1) 福音伝道の使命を悟り、担いたいと願う。(第一ペテロ5:2~4)
「2 あなたがたのうちにいる、神の羊の群れを、牧しなさい。強制されてするのではなく、神に従って、自分から進んでそれをなし、卑しい利得を求める心からではなく、心を込めてそれをしなさい。3 あなたがたは、その割り当てられている人たちを支配するのではなく、むしろ群れの模範となりなさい。4 そうすれば、大牧者が現われるときに、あなたがたは、しぼむことのない栄光の冠を受けるのです。」 (第一ペテロ5:2~4)
① イエスの弟子には福音宣教の使命がある。(マタイ福音書 28:19)
② イエスご自身が弟子たちを訓練し、宣教させられた。(ルカ福音書 9:1~6)
③ 使徒たちの教えを受けた弟子たちも福音宣教者の生涯を送った。(使徒行伝8:1~3)
(2) 弟子としての祝福された正しい人生を歩みたい。(マルコ福音書2:14)
「イエスは、道を通りながら、アルパヨの子レビが収税所にすわっているのをご覧になって、「わたしについて来なさい。」と言われた。すると彼は立ち上がって従った。」 (マルコ福音書2:14)
① 召命に対する確信のある人生を歩みたい。(マタイ福音書19:19-22、マルコ福音書2:14、ルカ福音書5:10~11)
② イエスに自分を委ねる人生を歩みたい。(ローマ書14:7~8、ルカ福音書9:23-24、詩編37:5)
③ キリストの証人としての人生を歩みたい。(マタイ福音書28:19、マルコ福音書16:15、ルカ福音書24:48、ヨハネ福音書4:29、使徒行伝1:8)
④ 神と隣人を愛する人生を歩みたい。(マタイ福音書25:21、9:33~35)
2. 弟子訓練の方法
(1) イエスの弟子訓練 - 12弟子
① 弟子として召し出された。(マルコ福音書1:17)
② 御言葉で教えられた。(マルコ福音書4:33~34)
③ 模範を示された。(ヨハネ福音書13:14)
④ 伝道の訓練をされた。(マルコ福音書6:7)
⑤ 主の羊を託された。(ヨハネ福音書21:17)
⑥ 常にともにおられた。(マタイ福音書28:20)
(2) モーセの弟子訓練 - ヨシュア
① 指導者として訓練した。(出エジプト記17:9)
② 後継者として訓練した。(民数記27:18~23)
③ 補佐役として訓練した。(出エジプト記32:17~18)
3. 弟子訓練の目的
(1) イエス・キリストと福音の神秘を知り、信じる。
「シモン・ペテロが答えて言った。「あなたは、生ける神の御子キリストです。」(マタイ福音書16:16)
① 唯一のまことの神と神の遣わされた方イエス・キリストを知り、信じる。(ヨハネ福音書17:3、マタイ福音書16:16)
② 福音は信じる者に救いを与える神の力であることを体験し、信じる。(ローマ書1:16)
(2) 成熟したキリスト者の品性を備える。
「あなたがたの間では、そのような心構えでいなさい。それはキリスト・イエスのうちにも見られるものです。」(ピリピ書2:5)
① 人格的な面でキリストの心を持つ。(ピリピ書2:5)
② 生き方において、イエスのように仕える者として救いの業を成し遂げる。(ピリピ書2:7-8)
(3) キリストの弟子として、キリストの行なうわざを行う。
「まことに、まことに、あなたがたに告げます。わたしを信じる者は、わたしの行なうわざを行ない、またそれよりもさらに大きなわざを行ないます。わたしが父のもとに行くからです。」(ヨハネ福音書14:12)
① イエス・キリストが行われた業に従って行う。(ヨハネ福音書14:12)
② イエス・キリストの御名の権威によって神の力を現す。(使徒行伝3:1~10)
③ キリスト・イエスの愛を世の中に現す。(ヨハネ福音書13:34)
④ 地の果てまで、世の終わりまでイエス・キリストの証人となる。(使徒行伝1:8)
*** 弟子訓練は聖書が教える弟子を作る働きであり、聖書の原理と目的に最も近づく方法と言える。イエスもこの地での働きを弟子訓練から始められた(マタイ福音書4:18~22、ルカ福音書6:13~16)。養育されなければ、霊的な幼子として留まり続け、家庭や社会において光と塩の役割を果たすことができない。それだけでなく、無限の可能性を持つ平信徒の潜在能力を開発できないため、神の国における働きに用いられない結果を招く。弟子訓練は人を育て変える良い訓練である。
