聖霊の名称と意味 (1/2)
- イザヤ書61:1~3 -
[インマヌエル 上巻.4-06]
[イザヤ書61:1~3] 「1 神である主の霊が、わたしの上にある。主はわたしに油をそそぎ、貧しい者に良い知らせを伝え、心の傷ついた者をいやすために、わたしを遣わされた。捕われ人には解放を、囚人には釈放を告げ、2 主の恵みの年と、われわれの神の復讐の日を告げ、すべての悲しむ者を慰め、3 シオンの悲しむ者たちに、灰の代わりに頭の飾りを、悲しみの代わりに喜びの油を、憂いの心の代わりに賛美の外套を着けさせるためである。彼らは、義の樫の木、栄光を現わす主の植木と呼ばれよう。」
***神は、聖霊の神の属性と性質について、その呼称を通して私たちに知らせてくださる。
1. 聖霊
聖霊は、神の本性(ヨハネ福音書4:24)と神の民の心の中で働かれる樣相(創世記2:7)を示す(エゼキエル書37:9、使徒行伝2:2)。
2. 神の聖霊
聖霊の尊厳性、神的起源、性格と能力を強調している(マルコ福音書3:29~30、1コリント3:16)。
3. 主の霊
「1 エッサイの根株から新芽が生え、その根から若枝が出て実を結ぶ。2 その上に、主の霊がとどまる。それは知恵と悟りの霊、はかりごとと能力の霊、主を知る知識と主を恐れる霊である(イザヤ書11:1~2)。」 - メシアの神性を預言したものである。「メシア」という言葉は「油注がれた者」という意味であり、聖霊の満ちた油注ぎを指す。
4. 神である主の霊
「1 神である主の霊が、わたしの上にある。主はわたしに油をそそぎ、貧しい者に良い知らせを伝え、心の傷ついた者をいやすために、わたしを遣わされた。捕われ人には解放を、囚人には釈放を告げ、2 主の恵みの年と、われわれの神の復讐の日を告げ、すべての悲しむ者を慰め、...(イザヤ書61:1~3)。」 - イスラエルの民との関係性を確立してくださる聖霊の働きが現れる。
5. 生ける神の御霊
「あなたがたが私たちの奉仕によるキリストの手紙であり、墨によってではなく、生ける神の御霊によって書かれ、石の板にではなく、人の心の板に書かれたものであることが明らかだからです(Ⅱコリント3:3)。」 - 歴史と時代を超越して、新約・旧約時代にも働いておられ、今も働いておられるという意味である。
6. キリストの御霊
「けれども、もし神の御霊があなたがたのうちに住んでおられるなら、あなたがたは肉の中にではなく、御霊の中にいるのです。キリストの御霊を持たない人は、キリストのものではありません(ローマ書8:9)。」 - キリストの御霊として送られたので、キリストの賜物でもある(ヨハネ福音書20:22、使徒行伝2:33)。さらに外に出てキリストを証しする(ヨハネ福音書16:14、15:26)。<エペソ書3:16,17、ルカ福音書1:35、ヨハネ福音書14:16~18>
7. イエス・キリストの御霊
「あなたがたの祈りとイエス・キリストの御霊の助けによって、このことが私の救いとなることを私は知っているからです(ピリピ1:19)。」 - 聖霊は、私たちが御言葉を悟り、救いに得るように知恵と信仰を与えてくださるイエス・キリストの御霊である。
8. イエスの御霊
「こうしてムシヤに面した所に来たとき、ビテニヤのほうに行こうとしたが、イエスの御霊がそれをお許しにならなかった(使徒言行録16;7)。」 - イエスの御霊が宣教の原動力になっていることを示している。
9. 御子の御霊
「あなたがたは子であるゆえに、神は「アバ、父。」と呼ぶ、御子の御霊を、私たちの心に遣わしてくださいました(ガラテヤ書4:6)。」 - 聖霊は御子の御霊として来られ、神と信者の父子の関係として説明してくださっている。
10. 聖霊
「彼らに息を吹きかけて言われた。聖霊を受けなさい(ヨハネ福音書20:22)。」、「あなたがたも、悪い者ではあっても、自分の子どもには良い物を与えることを知っているのです。とすれば、なおのこと、天の父が、求める人たちに、どうして聖霊を下さらないことがありましょう(ルカ福音書11:13)。」 - キリスト者に聖霊を充分に受けることを勧めておられる。
11. 約束の聖霊
「またあなたがたも、キリストにあって、真理のことば、すなわちあなたがたの救いの福音を聞き、またそれを信じたことによって、約束の聖霊をもって証印を押されました。(エペソ書1:13)。」 - 旧約聖書でも約束の聖霊を許可され(ヨエル書2:28~-29)、新約聖書でも(ルカ福音書24:49)、イエスご自身が約束された(使徒行伝1:4~8)聖霊を最終的にはペンテコステに注がれた。その約束の聖霊は私たちの贖いを保証された(エペソ書5:18、Ⅱコリント5:5)。
12. 聖い御霊
「聖い御霊によれば、死者の中からの復活により、大能によって公に神の御子として示された方、私たちの主イエス・キリストです(ローマ書1:4)。」 - イエス・キリストの中におられる聖なる神性の霊を指すと考える。イエスは人性としてはダビデの子孫であり、神性としては神の御子である。
13. さばきの霊
「主が、さばきの霊と焼き尽くす霊によって、シオンの娘たちの汚れを洗い、エルサレムの血をその中からすすぎ清めるとき、(イザヤ書4:4)。」 - さばきの霊は、罪を悟らせ、その罪を悔い改めるように助け、聖霊を与えることで信者の心的状態を清める(ヨハネ福音書16:7~11)。
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聖霊の名称と意味 (2/2)
- ロ-マ書8:2 -
[インマヌエル 上巻.4-07]
[ロ-マ書8:2] 「なぜなら、キリスト・イエスにある、いのちの御霊の原理が、罪と死の原理から、あなたを解放したからです。」
*** 神は、聖霊の神の属性と性質について、その呼称を通して私たちに知らせてくださる。
14. 焼き尽くす霊
「主が、さばきの霊と焼き尽くす霊によって、シオンの娘たちの汚れを洗い、エルサレムの血をその中からすすぎ清めるとき、(イザヤ書4:4)。」 - 焼き尽くす霊によって、人間の汚れをを洗い、清める。
15. 真理の御霊
「その方は、真理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもしないからです。しかし、あなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるからです(ヨハネ福音書14:17)。」 - 聖霊は聖書の著者として人間に悟るように知恵と恵みを与える(1ヨハネ5:7、ヨハネ福音書15:26、16:13、1コリント2:10~11)。
16. 知恵と悟りの霊
「主の霊がとどまる。それは知恵と悟りの霊、はかりごとと能力の霊、主を知る知識と主を恐れる霊である(イザヤ書11:2)。」 - 聖霊は知恵と知性の神として、人間のすべての計画、思想まで知っておられる(1コリント2:10~11、ダニエル書2:28、4:8)。
17. はかりごとと能力の霊
「…(イザヤ書11:2)。」 - はかりごとと能力の霊である聖霊は、すべての力の源となっている。多くの人が善意と善い計画を立てて推進しても失敗する場合がある。その理由は、はかりごとと能力の霊である聖霊を頼らないからである(イザヤ書28:29、エゼキエル書32:19)。
18. 主を知る知識と主を恐れる霊
「…(イザヤ書11:2)。」 - 主を知る知識と主を恐れる霊である聖霊は神を知らせる知恵がある。「主を畏れることが知識の根本(箴言1:7)」と言われるように、聖霊も知識の根本であり、知恵の根本である。
19. いのちの御霊
「なぜなら、キリスト・イエスにある、いのちの御霊の原理が、罪と死の原理から、あなたを解放したからです(ローマ書8:2)。」 - 聖霊は天地万物を創造し、自然を中心に生き物と人間の命を摂理する(1コリント6:19~20、エゼキエル書37:1~11、詩篇103:4、ヨハネ福音書5:24)。
20. 喜びの霊
「あなたは義を愛し、不正を憎まれます。それゆえ、神よ。あなたの神は、あふれるばかりの喜びの油を、あなたとともに立つ者にまして、あなたに注ぎなさいました(ヘブライ書1:9)。」 - 主の御霊が、キリストに油を注がれたと言われた(ルカ福音書4:18、使徒行伝10:38)。
21. 恵みの御霊
「まして、神の御子を踏みつけ、自分を聖なるものとした契約の血を汚れたものとみなし、恵みの御霊を侮る者は、どんなに重い処罰に値するか、考えてみなさい(ヘブライ書10:29)。」 - 聖霊は信じる者に主の恵みを与えてくださる(1コリント12:4~11)。
22. 祈りの御霊
「すべての祈りと願いを用いて、どんなときにも御霊によって祈りなさい。そのためには絶えず目をさましていて、すべての聖徒のために、忍耐の限りを尽くし、また祈りなさい(エペソ6:18)。」 - 聖霊によって祈る者は、時間と場所にとらわれず、祈りの生活を送る。
23. 栄光の御霊
「もしキリストの名のために非難を受けるなら、あなたがたは幸いです。なぜなら、栄光の御霊、すなわち神の御霊が、あなたがたの上にとどまってくださるからです(1ペテロ4:14)。」 - 聖霊はご自身が栄光であり、すべての万物を通して、または礼拝を通して栄光を受けるので、栄光の霊となる。
24. とこしえの御霊
「まして、キリストが傷のないご自身を、とこしえの御霊によって神におささげになったその血は、どんなにか私たちの良心をきよめて死んだ行ないから離れさせ、生ける神に仕える者とすることでしょう(ヘブライ書9:14)。」 - とこしえの御霊という言葉は、聖霊の神聖な起源と永遠性、聖性、そして無限の威厳を示している。
25. 助け主
- 助け主、聖霊は4回記録されている(ヨハネ福音書14:16、26、15:26、16:7)。助け主とは、「παράκλητος」で、4つの意味がある。第一に、弁護士の役割を果たす(1ヨハネ2:1-2、ゼカリヤ書1:8)。第二に、仲裁者の役割を果たす(1テモテ2:5、ピリピ書3:3、1コリント2:3)。第三に、助力者の役割を果たす(ローマ書8:26-27、8:11-16)。第四に、慰めの役割を果たす(使徒行伝9:31、ローマ書8:26、1ペテロ3:16、ピリピ書2:1、1テサロニケ1:6、黙示録17:3、イザヤ書40:31)。
26. 力を授ける聖霊
「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります(使徒行伝1:8)。」 - 力を授ける聖霊は、主の証人となる弟子たちに不可欠なものであるため、主はこう言われた(使徒行伝1:4~8)。
*** 聖霊の名称を調べることで、聖霊の本質と属性、そして信者との関係を理解できる。結局、私たちは聖霊がいつも私たちと共におられることに感謝せずにはいられないでしょう(ヨハネ福音書14:16)。