助け主、聖霊の降臨
- ヨハネ福音書14:16, 使徒行伝2:1~4 -
[インマヌエル 上巻.4-05]
[ヨハネ福音書14:16] 「わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。」
*** イエスは弟子たちに、復活後、昇天され、もうひとりの助け主(聖霊)を遣わしてくださると約束された(本文、ヨハネ福音書14:16、使徒行伝1:4)。その後、五旬節の日に約束された通り、助け主、聖霊は弟子たちに来られ、力を与えられた(使徒行伝1:8、3:1~10)。そして弟子たちの伝道活動は、助け主、聖霊を受けたその日から新たに始まった(使徒行伝2:1-47)。エペソで起こった出来事がその証拠である(使徒行伝19:4~6)。
1. 助け主、聖霊が主が約束された通りに降臨した。
(1) イエスが助け主である聖霊を送ると約束した。(ルカ福音書24:49、ヨハネ福音書14:16、使徒行伝1:4)
[ルカ福音書24:49] 「さあ、わたしは、わたしの父の約束してくださったものをあなたがたに送ります。あなたがたは、いと高き所から力を着せられるまでは、都にとどまっていなさい。」
(2) 弟子たちは、イエスの約束を信じて祈りながら待っていた。(使徒行伝1:13~14)
(3) 五旬節の日に、助け主、聖霊が待っていた弟子たちに臨まれた。(使徒行伝2:1~4)
(4) その日から、弟子たちは聖霊の洗礼を受けるようになった。(使徒行伝1:5、2:3~4、10:44~48、19:4~6)
* 聖霊の洗礼(使徒行伝1:5)は何を意味するのか?
① キリストの体である教会の一員になることを意味する。(1コリント12:12~13、27)
② 神を信じて神の民となるようにする聖霊の恵みである。(使徒行伝10:44~47)
③ 必ずしも聖霊充満に限定された表現とは言えない。(Ⅰコリント3:1~2)
2. 助け主、聖霊が降臨された目的は何か?
(1) 永遠に聖徒と共におられるために (ヨハネ福音書14:16~18)
[ヨハネ福音書14:16~17] 「16 わたしは父にお願いします。そうすれば、父はもうひとりの助け主をあなたがたにお与えになります。その助け主がいつまでもあなたがたと、ともにおられるためにです。17 その方は、真理の御霊です。世はその方を受け入れることができません。世はその方を見もせず、知りもしないからです。しかし、あなたがたはその方を知っています。その方はあなたがたとともに住み、あなたがたのうちにおられるからです。」
(2) 聖徒のために働くために (ヨハネ福音書14:25~26、16:7~15、ガラテヤ書5:16~26)
[ヨハネ福音書14:25-26] 「25 このことをわたしは、あなたがたといっしょにいる間に、あなたがたに話しました。26 しかし、助け主、すなわち、父がわたしの名によってお遣わしになる聖霊は、あなたがたにすべてのことを教え、また、わたしがあなたがたに話したすべてのことを思い起こさせてくださいます。」
(3) 聖徒たちに力を与え、キリストの証人になるようにするために (使徒行伝1:8)
[使徒行伝1:8] 「聖霊があなたがたの上に臨まれるとき、あなたがたは力を受けます。そして、エルサレム、ユダヤとサマリヤの全土、および地の果てにまで、わたしの証人となります。」
(4) 聖徒たちが伝道できるようにするために (使徒行伝2:43~47、3:1~10、マタイ福音書24:14)
[マタイ福音書24:14] 「この御国の福音は全世界に宣べ伝えられて、すべての国民にあかしされ、それから、終わりの日が来ます」
3. 助け主、聖霊の降臨は新しい礼拝の意味を与える。
(1) 聖霊が降臨した場所は、神殿ではなく、弟子たちが泊まっている屋上の間だった。
① 「彼らは町にはいると、泊まっている屋上の間に上がった。この人々は、ペテロとヨハネとヤコブとアンデレ、ピリポとトマス、バルトロマイとマタイ、アルパヨの子ヤコブと熱心党員シモンとヤコブの子ユダであった。」 (使徒行伝1:13)
② ローマの百人隊長コルネリオの家であった。(使徒行伝10:44~45)
(2) 神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。(マタイ福音書27:51, ルカ福音書23:45)
[マタイ福音書27:51] 「すると、見よ。神殿の幕が上から下まで真二つに裂けた。そして、地が揺れ動き、岩が裂けた。」
① 助け主、聖霊降臨は個人の聖殿化を意味するものでもある。(1コリント3:16)
「あなたがたは神の神殿であり、神の御霊があなたがたに宿っておられることを知らないのですか。」 (1コリント3:16)
② 旧約時代の礼拝儀式から新約時代の新しい礼拝儀式への転換を意味するものでもある。(ヨハネ福音書4:21~26)
*** 五旬節に聖霊が降臨したのは、旧約聖書のヨエル預言者を通して預言された御言葉(ヨエル書2:28~29)と、イエスが最後の過越の食事の後、弟子たちに教訓を与えた時に約束された御言葉(ヨハネ福音書14~16章)が実現したものである。聖霊は聖書の預言とイエスの約束通りに来た。聖霊の降臨は聖徒たちに大きな祝福である。
そして、聖霊が降臨した目的は、神が予定され、神の御子イエスが十字架の死で贖われた者たちを実際に救うこと、すなわち、彼らを新生させ、聖化させる御業を成し遂げるためである。新約時代は聖霊が働いて、救いの御業を成し遂げる時代である。