・・・日本の原始信仰・・・
http://www.ne.jp/asahi/koiwa/hakkei/sintou1.htm
日本の宗教のはじまりは先土器時代に始まるといわれますがこの時代の人々の宗教生活や宗教観念については殆どわかっていません。 縄文時代になると土器が作られるようになり遺跡や出土品も多く、人々の祈りのすがたについてもいろいろと推測できるようになります。 |
|||
縄文時代 (BC10000頃~BC400頃) |
縄文時代の生活は木の実などの採集やシカやキジなどの狩猟、川や海での漁労が中心でしたが科学が発達していないこの時代の人々は、木の実は神が作り狩猟がうまくいったり海が荒れて魚がとれなくなるのもすべて神の仕業であると考えていました。 そして神は不思議な力を持ち、姿を見せず、山や木や石などに宿るものとしていました。 こんな縄文時代の宗教はアニミズム(精霊崇拝)やマナイズム・自然崇拝・死霊崇拝(*1)を中心とした神を招き祈り願う祭りと、呪術(まじない)を中心とした信仰でした。 [土偶・配石遺構] この時代の宗教を想像させるものに土偶と配石遺構があります。 土偶は土で出来た人形ですが殆どが女性像で、その怪奇な形や姿は出産にたいする信仰や神秘的な力をあらわしたものとみられています。また土偶は殆どこわされていることから、土偶を人間の身代わりにする呪術が行われていたことが推測されます。 配石遺構はいろいろな石を並べたり、組んだりしたもので集団で祭りをした場所とみられますが、共同墓地だったという意見もあります。代表的な配石遺構である環状列石は秋田県の大湯、長野県の上原など主に東日本で数十カ所も発見されています。 縄文時代の人々は土偶や人骨から推測すると、頭にくしをさし、耳、鼻、口のまわりには、飾りをつけたり、いれずみをし、手足に貝輪をはめ、首、胸、腰には動物の歯や玉類をつけていたようです。これらのものには神秘的な力が宿っていると信じられ、悪い霊から身を守るために身につけたと考えられています。 |
(*1)アニミズム・マナイズム・死霊崇拝 アニミズムとは存在するものは無生物にいたるまですべて生きていて霊魂をもっていると信じることです。 マナイズムとは人間の力を超えた神秘的な力を信じることです 死霊崇拝は死者の霊が生者に禍と福をもたらすと考え、死者の霊をおそれたり祀ったりすることです。
| |
弥生時代 (BC400頃~AD300頃) |
イネづくりは縄文時代の後期からはじまり、九州北部から日本列島各地に伝えられ、弥生時代には縄文時代とは異質な弥生文化が生まれました。 宗教についてもイネづくりの農耕儀礼(儀式)を基本として発達しました。 原始的な農作業は風、雨、ひでりなどの自然災害や病虫害には無力に近かったので人々は、神や霊が自分たちを助け災いを防いでくれるように集団で祭り(神を迎え祈願する)をしたのです。 イネの農耕儀礼は農作業に先立って、豊作祈願をする 春の祭りと収穫後の感謝をささげる秋の祭りが中心で、この二つの祭りを軸に一年が成り立っていました。 人々は自分たちがすんでいる土地には、はるか昔からその土地を支配している神(土地神)がいると信じており、祭りでは土地神を招いて、飲食物をささげ、災いをもたらさぬように、またその力でイネを豊かに稔らせてくれるように願い祈ったのでしょう。 [銅 鐸] [邪馬台国の女王卑弥呼] 弥生時代に成立した原始農耕社会の文化は今日までつづく日本文化の原型となりましたが、宗教についても弥生時代に成立したイネの農耕儀礼を中心とする原始信仰は、日本宗教の基本形となり、たとえばこの時代に始まった豊作祈願をする春の祭りと、収穫に感謝する秋の祭りは現在までつづいています。 |
「大和のヒミコ女王」(安田靭彦画)
| |
古墳・飛鳥時代 (300頃~710) 神社神道の成立 ↓ 神社建築の種類 |
[古墳と副葬品] 3世紀後半から近畿地方をはじめ全国各地で古墳が築かれるようになり7世紀頃までには大小の古墳が造られるようになりました。 古墳には装身具とともに祭具、祭器、呪具や埴輪が副葬品として埋葬され、この中には中国の神や神秘的な動物を浮き彫りにした三角縁神獣鏡などがあり、これらはたんに身を飾るだけの装身具だけでなく邪悪なものから身を守る力が宿っていたと信じられていたようです。 [原始神道の成立] 原始神道は集団による祭りです。祭りの基本はイネの稔りを得るために行われる、春の予祝祭トシゴイ(のち祈年祭として現在は宮中行事となっています)と秋の収穫祭ニイナメ(のち新嘗祭、現在では勤労感謝の日として受け継がれています)でした。
原始神道ではさまざまな神、霊が信じられていましたが、中心となったのはその土地を支配していると信じられた土地神でした。土地神はイネを稔らせてくれる農業神であり集団を存続させ繁栄させる力をもつことから、やがて集団の祖先神とされるようになりました。 原始神道ではこの世とは別の世界である他界について二種類の考え方がありました。 |
ハライ・ミソギ・イミ
|