マナ (聖書の食物)


マナ(Manna、ヘブライ語מן, מָן, mān、アラビア語مان, mān)は旧約聖書出エジプト記」第16章に登場する食物。イスラエルの民がシンの荒野で飢えた時、神がモーゼの祈りに応じて天から降らせたという。この時人々は「これは何だろう」と口にし、このことから「これは何だろう」を意味するヘブライ語のマナと呼ばれるようになる。

ヘブライ語とアラビア語ではマーン (מָן, mān) という。マーナーはヘブライ語では全体の一皿の食べ物(コースの中の一品)、数を割った商などの別の意味の言葉である。

マナは、神が作った超自然的なものだとされている。聖書には、「見よ、わたしはあなたたちのために、天からパンを降らせる。」(出エジプト記16:4)と記述されている。また、40年間にも亙って群衆の腹を満たし続けたことからも、自然のものではないとされている



露が乾いたあとに残る薄い鱗もしくは霜のような外見であり、コエンドロの実のように白く、を入れたせんべいのように甘いとされる。早朝に各自一定量ずつ採って食べねばならず、気温が上がると溶けてしまう。また余分に採取する事も許されず、食べずに置くとすぐに腐敗して悪臭を放つ。ただし安息日には降ってこないのでその前日には二倍集めることが許されている。カナンの地に着くまでの四十年間、イスラエルの民の食料だった。これは旧約聖書に登場するエデンの園の林檎(もしくは林檎に似た果物)を暗に指しているのではないかと考えられる。林檎の実は白く、甘い蜜が中に入っている。気温が上がる季節や乾燥地帯においては果物を余分に採取し、食べずに置いておくと腐ってしまう。



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