神の知識と世の知識
- 第二ペテロ3:18 -
[インマヌエル 上巻.4-34]
[第二ペテロ3:18] 「私たちの主であり救い主であるイエス・キリストの恵みと知識において成長しなさい。このキリストに、栄光が、今も永遠の日に至るまでもありますように。アーメン。」
*** 肉体の成長に食物が必要であるように、知識は魂の成長に必要な霊の食物である。神の言葉が魂の食物となるのは、神を知る知識が神の御言葉の中に隠されているからである(コロサイ書2:2-3)。したがって、すべての聖徒に主であり救い主であるイエス・キリストの恵みと知識において成長するように命じられた(第二ペテロ3:18)。
1. 神の知識 - 霊的な知識
(1) 神によって啓示され、神について知らしめるものである。(箴言1:7)
「主を恐れることは知識の初めである。愚か者は知恵と訓戒をさげすむ。」(箴言1:7)
(2) すべての被造物の中に存在する自然の法則と霊的な事実を知らしめる。(ピリピ書3:8)
「私の主であるキリスト・イエスを知っていることのすばらしさのゆえに、いっさいのことを損と思っています。私はキリストのためにすべてのものを捨てて、それらをちりあくたと思っています。それは、私には、キリストを得、また、」(ピリピ書3:8)
(3) 救われた人の魂をキリストの人格に成長させる。(ヨハネ福音書3:6)
「肉によって生まれた者は肉です。御霊によって生まれた者は霊です。」(ヨハネ福音書3:6)
(4) 神の知識がなければ滅びるしかない。(ホセア書4:6)
「わたしの民は知識がないので滅ぼされる。あなたが知識を退けたので、わたしはあなたを退けて、わたしの祭司としない。あなたは神のおしえを忘れたので、わたしもまた、あなたの子らを忘れよう。」(ホセア書4:6)
(5) 救われていないすべての人にも、一般的な恵みとして現れる。(ローマ書1:20)
「神の、目に見えない本性、すなわち神の永遠の力と神性は、世界の創造された時からこのかた、被造物によって知られ、はっきりと認められるのであって、彼らに弁解の余地はないのです。」(ローマ書1:20)
2. 世の知識 - 肉的な知識
(1) サタンによって知らされ、この世について知らされる。(エペソ書2:2)
「そのころは、それらの罪の中にあってこの世の流れに従い、空中の権威を持つ支配者として今も不従順の子らの中に働いている霊に従って、歩んでいました。」(エペソ書2:2)
(2) 罪によって死んだ人々を肉の人として成長させる。(エペソ書2:3)
「私たちもみな、かつては不従順の子らの中にあって、自分の肉の欲の中に生き、肉と心の望むままを行ない、ほかの人たちと同じように、生まれながら御怒りを受けるべき子らでした。」(エペソ書2:3)
(3) この世の物で満足させ、神の国を知らないようにする役割を果たす。(第一ペテロ4:3、ヤコブ書3:15)
「あなたがたは、異邦人たちがしたいと思っていることを行ない、好色、情欲、酔酒、遊興、宴会騒ぎ、忌むべき偶像礼拝などにふけったものですが、それは過ぎ去った時で、もう十分です。」(第一ペテロ4:3)
(4) すべての不信者の思いをくらませて、混乱させる。(第二コリント4:4)
「そのばあい、この世の神が不信者の思いをくらませて、神のかたちであるキリストの栄光にかかわる福音の光を輝かせないようにしているのです。」(第二コリント4:4)
3. 神の知識を得る方法
(1) 主イエス・キリストを受け入れることによって、新しく生まれなければならない。(ヨハネ福音書3:3)
「イエスは答えて言われた。「まことに、まことに、あなたに告げます。人は、新しく生まれなければ、神の国を見ることはできません。」 (ヨハネ福音書3:3)
(2) その価値を知り、神に信仰をもって求める必要がある。(歴代誌下1:10-12, 箴言8:10)
「銀を受けるよりも、わたしの懲らしめを受けよ。えり抜きの黄金よりも知識を。」(箴言8:10)
(3) キリストのうちにいるため、キリストの外では得られない。(コロサイ書2:3)
「このキリストのうちに、知恵と知識との宝がすべて隠されているのです。」(コロサイ書2:3)
(4) キリストの御業のために求めるなら、おりにかなった助けを受ける。(ヘブル書4:16)
「私たちは、あわれみを受け、また恵みをいただいて、おりにかなった助けを受けるために、大胆に恵みの御座に近づこうではありませんか。」 (ヘブル書4:16)
4. 神の知識を所有する者の使命
(1) 教え、学ぶべきである。- 神はご自分の民を教えられます。(使徒行伝1:1)
(2) 教え学びのための組織が必要である。
(3) 教師の役割を果たすための準備が整っていなければならない。
(4) 聖書的な方法で生徒を選抜し、教えなければならない。
(5) 教科書として聖書とすべての被造物を使用すればよい。
(6) 世の知識が流入する経路を遮断することも重要である。