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問: キリストのへり下りは、どの点にありましたか。
答: キリストのへり下りは、次の点にありました。
キリストが生まれられたこと、それも低い状態であられたこと、律法のもとに置かれたこと、この世の悲惨と神の怒りと十字架ののろいの死を忍ばれたこと、葬られたこと、しばらく死の力のもとに留まられたことです。
へりくだりの諸側面
主のへり下りには以下の諸側面があります。
(1) 誕生(受肉): 子なる神が天の栄光を捨てて人となられたこと自体、へり下りです。
(2) 馬小屋での誕生: 人の内でも最も低い仕方で、キリストはお生まれになりました。
(3) 律法の下におかれたことA. 律法は、神に服従する者に永遠の命を約束します。キリストは、永遠の命を持つ子なる神ですが、私たちの代表として、十字架に至るまでの服従の生涯を全うし(ピリピ2:8)、私たちのために永遠の命を得て下さいました。(4) この世の悲惨: キリストは、人が味わう悲しみ・痛み等多くの悲惨を味わわれました。
B. 律法は罪人に神の刑罰をもたらします。キリストは、罪人の代表として、神の刑罰を受けるべき方として生涯を過ごされました。
(5) 神の怒りと十字架ののろいの死: 十字架でキリストは、私たち罪人の代表として神の怒りとのろいを受けて苦しんで下さいました。
(6) 葬りと死者状態: 最も深い十字架のへり下りの後にも、へり下りの時は続きました。
へり下りの状態での救い主のお働き
キリストは、このへり下りの状態で、預言者・祭司・王として働かれました。
(1) 預言者: キリストは受肉され、神の御心を人に伝える方となられました。御言葉と御業と十字架を通し、罪を嫌い清い生活を求める神の御心と、罪人を赦し罪人のために独り子をも賜る神の愛を、残りなく示されました。
(2) 祭司: キリストは、十字架でご自分を犠牲として捧げてくださいました。
(3) 王: キリストは、地上生涯の間、悪の支配を打ち破り続け(悪霊追い出し等)、十字架により罪と死の支配を決定的に打ち破って、私たちを解放し、ご自分の支配へと移して下さいました(コロサイ2:14-15参照)。