問: 堕落は人類をどんな状態に落としましたか。

答: 堕落は人類を、罪と悲惨の状態に落としました。


救いの必要


 人間はかけがえのない尊い存在です。人は神の形なのです(問10)。
 しかし、現実の人間は、その尊さを十分に発揮してはいません。歴史を見ても、新聞を見ても、自分自身を見詰めてみても、人間の醜さと惨めさは明らかです。それは、人間が神に背き、本来の状態から堕落したからです(問12~16)。
 問17は、人間の堕落した状態を示し、私たちが何から救われなければならないかを教えています。人は罪(問18で詳述)と悲惨(問19で詳述)から救われなければならないのです。

罪と悲惨からの救い


 御利益宗教の多くは、この世の悲惨(病気・貧乏など)からの救いを約束します。しかし、人の悲惨は罪と絡み合っています。罪と悲惨からの救いが必要なのです。
(1) 罪の解決なしに真の幸福はありません。健やかで富んでいても、妬み・憎しみ・劣等感等々が人の幸福を蝕みます。それは、人間関係や自己理解を深い所で傷つけている罪に由来します。

(2) 人間は、病気や貧しさ以上に深い所で悲惨です。
A. 神の愛を見失ったために心を本当に満たすものがなく寂しく空虚です。

B. 「お前はよい存在だ」と言ってくださる神の恵みを失ったため、心の奥底に不安があり、完全には正当化できない自分の存在を何とか正当化しようともがいています(苦しい自己弁護・他者攻撃・他人の目に対する恐怖など)。

C. 永遠の命を失ったために死と死の影とを恐れます。

 人は、罪と悲惨が絡み合った堕落状態から救われなければ、真の幸福を得ることはできません。キリストは、人をこの罪と悲惨から救って下さる救い主です。


  http://www.jesus-web.org/westminster/west_017.htm