わかる組織神学 創造論
創造の証明・宇宙自然の創造・人の創造


「エントロピー増大の法則」は、宇宙は無限の
年齢を持っていないことを示す。宇宙には
”始まり”があった。また「エネルギー保存の法則」は、
宇宙が自然発生的に誕生したのではないことを示す。
宇宙は、超自然的な力によって創造されたのである。

 神は、ご自身の栄光を現わすために、宇宙自然を創造された。そしてご自身の愛の対象とするために、ご自身のかたちに似せて人間を創造された。


一 創造の証明


 「はじめに神が天と地を創造した(創世一・一)
 この聖句は、宇宙には始まりがあったこと、また、宇宙は超自然的な力を持つかたによって創造されたことを述べている。この聖句の正当性は、比較的簡単に、科学上の二つの法則によって証明される。
 物理学の分野に「熱力学第一法則」および「第二法則」と呼ばれるものがある。第一法則は「エネルギー保存の法則」、第二法則は「エントロピー増大の法則」である。
 これらは"仮説"ではなく、繰り返し何度も証明された科学的真理であって、科学の根本、また全宇宙を支配する絶対的法則と考えられている。
(1) エネルギー保存の法則は、反応の前と後でエネルギーの総量が変化しないことを述べたものである。エネルギー自体は、滅ぼすことも、新たにつくり出すこともできない。エネルギーは形態が変わるだけで、量は変化しない。だからエネルギーは、決して自然発生的には生まれない
 この際、質量も、エネルギーの一形態と見なされる。これは「質量とエネルギーの等価性」と言われるものである。
 さて、宇宙はエネルギーと質量を持っている。だから宇宙は、エネルギー保存の法則により、決して自然発生的には発生し得ない。つまり、宇宙は自然に誕生したのではない
(2) つぎにエントロピー増大の法則であるが、エントロピーとは使用できないエネルギーの量をいい、これが時間と共に必ず増大の方向に向かうという法則である。
 すべての物理的化学的反応は、時間がたつと、しだいに秩序から無秩序、使用できるエネルギーの豊富な状態から、使用できないエネルギーの多い状態へと移行していく。物理的化学的反応の起きやすい状態から、起きにくい状態へと移行していくのである。
 全宇宙のエントロピーは、時間と共に増大している。今後もエントロピーは増大し続け、かなりの時間がたつと(数百億年以上)、宇宙はやがて、そのどこにおいても物理的化学的反応の起きない「熱死(ヒート・デス)状態に到達する。宇宙はついに、何の事象も起きない状態に達し、死ぬのである。
 しかし現在の宇宙は、「熱死」状態にまだ達していない。これは宇宙が無限の年齢を持っていないことを、意味する。したがって宇宙には"始まり"があった
 宇宙は決して、永遠の昔から存在しているのではない。今から有限の時間をさかのぼった時点で、宇宙は始まりを得た。そのとき、エントロピーは最小であった。しかし時間と共にエントロピーは増大しており、現在の宇宙はその途上にある。
(3) 私たちは(2)により、宇宙には始まりがあったことを知り、(1)により宇宙は自然発生的に始まったのではないことを知った。(1)と(2)を合わせて考えれば、何が言えるか。
 宇宙は、超自然的な偉大な力によって創造され、始まりを得たのである。この偉大な宇宙の創造者が、神である。

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