ノアの洪水

ノアの方舟の洪水を起こした水の出所に関して、『創世記』1章7節に

神は大空を造り、大空の下の水と、大空の上の水とを区別された。

創世記』1章7節

とあることを引用しつつ、創造科学では「大気の上空にある熱圏に当時は非常に密度の高い水蒸気の層がありそれが雨となって地上に降り注ぎ大洪水となったとする

「その水はどこへ行ったのか?」以下のような理由が考えられる。

「近年マントル層に大量の水分が含まれていることが解ってきており、おそらく大洪水の水は地中へと流れて行ったと思われる。また洪水以前の地表は比較的なだらかで、全ての山を水没させる為に必要な水の量は現在の環境をもとに考えるよりも少なかった」

化石の生成

通常、生物が死ぬとその体は微生物によって次第に腐敗してゆき、骨などを残して分解してしまう。だが化石として発見される生物の中には明らかに生きている状態のまま石化している物があるシダの化石などに枯れてしおれた状態ではなく葉がピンと張った生きた状態形のものが発見されている。創造科学者は「(このような化石は)大洪水という環境の激変時の、比較的短時間の間に大量の土砂と水で覆い、高圧下に密封されてできる物であるとする。「(そのように生成されたと見られる)化石が世界中で発見されていて大洪水の信憑性を物語るとする。

自然科学においては一般に「化石は地層の下の方に下等な生物が多く、上に行くに従って新しい地層になりより高等な生物が発見されており、生命が下等なものから高度なものへとしだいに進化して行った証拠」されているのに対して、創造科学では、これらは「おそらく大洪水の激変時に知能があり移動能力のある生物ほど水を避けて上の方に避難してゆくことが出来たためだ」としている。また「時代ごとに分類されている地層も場所によっては新旧の地層が反転しており、必ずしも年代順になっていない。さらにバラバラの時代であるはずの地層を縦に貫く樹木の化石が発見されている。とする。

洪水後の地球環境

創世記10章25節は大洪水後の地殻変動についても述べている、とする。洪水後大量の水によって急激に冷却された地表はその後、地中との温度差によりマグマの対流が起こったため地殻に亀裂が生じ、プレートができ、プレートテクトニクス現象により大陸が分かれ、高い山脈などが形成された。その後初期の大きな動きはしだいに収まり現在に近い安定した状態になったとしている。大洪水のとき地球の両極付近から起こった冷却は通常考えられるものよりも瞬間的だったとする。シベリアの永久凍土に閉ざされていたマンモスは逃げる暇もなく凍結し、発見当時、その肉は食べることもできるのではないかと思われるほど新鮮であり、またその口には食べかけの草があったとする。


洪水以前の地球環境は水蒸気層の重みから来る圧力で気圧が高く、現在の1気圧ではなく2.2気圧程度あったと推測されている。そのため恐竜を代表とする、現在の気圧下では存在できないような巨大生物の存在をより説得力を持って説明することができる。たとえば成長したティラノサウルスは、足の大きさから約7トンあるといわれる自重を支えることができず、立ち上がることさえできないとしている。他にも現在の大気圧では飛ぶことのできない5メートル以上の翼を持った生物、自重を支えることのできない巨大なシダ類の大木などの存在を水蒸気層の存在なしに説明するは非常に困難である。


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