伝道の方法

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Ⅰ 効果的な伝道-主の証人になるために

 

A. 主のため、そしてまだ主を知らない者に対し、心からの愛を持つこと(使徒20:24; 第二コリント2:4)

 

B. パウロにある、キリスト者としてのふさわしい生き方 (第一テサロニケ2)

 1、激しい苦闘 (2節)
 2、あかし (3節)
 3、責任感 (4節)
 4、誠実 (4節)
 5、正直 (5節)
 6、自分の栄光を求めない (6節)
 7、紳士的 (7節)
 8、愛 (8節)
 9、日夜はたらく (9節)
 10、きよい生活 (10節)
 11、神の御心に歩む (12節)

 

C、明確なメッセージを伝えること (第一テサロニケ2:4; コロサイ4:4; 第二コリント4:2)

 

 

Ⅱ 人々にイエス・キリストの福音を伝えるための説明

 

A. 人は皆、罪を持っている。(ローマ 3:23; イザヤ64:6; 詩篇14:3; エレミヤ17:9)

 

B. 罪のため、人は死んだ後に裁かれる。(ローマ6:23; 創世記2:17)

 

C. 天国に入るためには、完全でなければならない。(黙示21:27; 詩篇5:4)

 

D. 完全を得るために、人間は自分自身では何もできない。 (エフェソ 2:8-9; ガラテヤ 2:16; ローマ4:5;エレミヤ2:22)

 

E. 神は救い主を送って私たちの罪を取り去り、代わりに神の義を与えた。(第二コリント5:21;フィリピ3:9; イザヤ53:6;イザヤ61:10)

 

F. 人が救われるためには、自分の救い主として主イエス・キリストを信じることのみが必要である。(ヨハネ3:16; ヨハネ6:47; ローマ3:28;イザヤ53:5)

 

G. イエス・キリストを信じた人にとって、その救いは現在確信することができ、そしてその救いは永遠なので、二度と失われることがない。(ヨハネ6:37-40;第一ヨハネ5:13; ヨブ19:26)

 

*上記のリストは、これを話すことによって相手が確実にイエス・キリストに信仰を置くと確証されているわけではありませんが、実際の伝道経験から、これらは役に立ちました。聞いている相手に応じて、それぞれのポイントをより深く話したり逆に少なく話したりしてみてください。

 

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福音伝道

イエス・キリストの弟子になるにあたり、福音伝道は最優先にするべきことです。最初にイエスは弟子に向かって、ご自分に従うように言われ、そして彼らを人間をとる漁師にすると言われました。(マタイ4:19)そしてイエスが復活した後、弟子たちに話されたのは、地の果てまで行って福音を告げよ、という命令でした。(マルコ16 :16)

 

多くのクリスチャンは、自分たちが伝道すべきであることに気づいていると思いますが、実際に伝道するとなると、自信がなかったり心地が悪かったりして、なかなか難しいと考えてしまう人が多いようです。このページは誰でも簡単に人々へキリストの福音を伝えていく手助けになれるように、という思いで作りました。もしかしたらあなたは、他の人へ福音を伝えることについて心地良く感じることはないかもしれません。でも福音を伝えていく中で、自信と確信とを得て、クリスチャンとして成長していくことは大いに可能です。与えられた人生の時間の中で、主との良い関係を築いていきましょう。

 

イエスは私たちに福音を話す権威を与えてくださいました(ヨハネ15:16; 17:18)。更にイエスは聖霊を通して、話す力を与えてくださいました(使徒1:8)。私たちが人々に福音を話すとき、神は栄光を受けます(ヨハネ15:8)。そして人々が福音を聞いたとき、救いのメッセージがもたらされます。その人は救いのチャンスを得るのです(ローマ10:17)。救いはイエス・キリストの内にのみ見つかるので、福音を話すことは恥ではないと、パウロは語っています(ローマ1:16)。

 

福音のメッセージの核心は、イエス・キリストを信じれば永遠の命が与えられる、ということです。ヨハネ6:47とヨハネ3:16を含み、このことは聖書の多くの箇所で記されています。多くの人は、イエスを信じれば永遠の命が与えられる理由と、そしてイエスを信じられる理由を知りたがっていると思います。

 

それなので聖書を用いてわかりやすく、イエス・キリストを信じる理由について説明していくことは有益です。福音のメッセージは大切で、それは変わることのないものです。もし福音のメッセージが変わる(何かを付け足したり、逆に減らしたりする)なら、そのメッセージには何の力もなくなってしまいます(ガラテヤ1:6-9)。真実の福音のメッセージは、人の行いではなく神の恵みであることです。そして私たちにとって福音の要点とは、イエス・キリストが私たちのために何をしてくださったか、ということです。

それを単純に信じるとき、その人は救いを得ます。偽りのメッセージはいつも、人の行いに重点が置かれます。善人として生きているか、善良な生活を送っているか、洗礼を受けたか、教会に行っているか、等々。これらのことは全て行いによるものです。しかし救いは行いによっては得ることができません。偽りのメッセージは人々をイエス・キリストから遠ざけ、人の行いのみに重点を置きます。真実の福音のメッセージはそれとは逆で、イエス・キリストに重点を置き、救われるために彼を信じることのみが人々に要求されます。イエスが十字架で全人類の罪の代価を支払って以降、人々はイエス・キリストへの信仰だけ通して、救いを得られるということです。

 

もし効果的な伝道の仕方についてまだよく理解できていなかったり、またはその方法を探していたりするのなら、この小冊子を伝道に使ってみてください。もちろん、救いに関してのわかりやすい聖書箇所とその簡単な説明だけでも、福音を伝えるには十分です。常に聖書(新約聖書かヨハネの福音書だけでもいいでしょう)を持ち歩いておくことをお勧めします。そしてこの小冊子を財布やカバンの中に入れておいて、出会った人にいつでも差し上げられるようにしておくといいでしょう。


  
福音を伝える際は、できるだけわかりやすく、明確に語ることを意識してください。難しい表現や言葉は必要ありません。単純に、イエス・キリストを信じれば救いを得るという事実を伝えてください。イエス・キリストに何かを付け加えることはできず、イエス・キリストだけを信じなければなりません。もし伝道のために福音のトラクト(小冊子)などを購入する場合は、福音のメッセージが正しく記されているか確認してください。救いを得るためにイエス・キリストを信じること以外の何かが書かれていないかどうか、注意して読んでください。救われるために、イエス・キリストを信じること以外に何かを付け足したメッセージは間違いです。それは福音の恵みを無駄にしています(ガラテヤ5:4)。救いは、イエス・キリストが私たちのために何をしたか、ということにのみ基づいているからです。そして永遠の命を受けたら(イエス・キリストに信仰を置いたなら)その救いは二度と失われることがないことも明らかにされています。

 

イエス・キリストが私たちのためにしてくださったことによって、人は永遠の命を得ることができるのであって、私たち人間が何をしたか(またはするか)に基礎が置かれているのではないというのが聖書のメッセージです(第一ヨハネ 5:13)。イエス・キリストを信じるとき、その人は霊的に新しく誕生しています(ヨハネ3:3-7)。もちろん身体的な出生はまだ残っています。それなので信じる者は2つの性質を持っていることになります。自然の性質と、霊的な性質です。自然の性質は肉体的な誕生からのもので、霊的な性質はイエスを信じた瞬間から始まる、霊的な誕生です。全ての信じる者は二度生まれています。(一度目は肉体的に、二度目は霊的に。)信じない者は一度だけしか生まれていません。(肉体的誕生のみ。)

 

肉体的であれ霊的であれ、一度人が生まれたら、生まれる前に戻る、ということはできません。救いもそれと同じで、一度救いを得たらそれは二度と失われません。信じる者に対して、救いの保証がなされています。信じる者が持っている、肉と霊の2つの性質は、互いに対立しあっています(ローマ7章8章)。霊的な性質は、神からのものなので罪を犯すことができません。しかし信じる者の自然の性質は、その人が死ぬか携挙で天に上げられる日までその性質を持ったままなので、罪を犯し続けることがあります(第一ヨハネ1:8)。信じる者がイエスに従えば従うほど、その人はイエスに似るようになり、罪を犯すことも減っていきます。しかし自然の性質を持った状態で、罪を全く犯さなくなることはありません。イエスを信じた後でも、罪を犯すことがあります。全ての信じる者はイエスの弟子になるべきですが、まだ罪から抜け出せずにいたり、イエスに従いきれなかったりしたとしても、イエス・キリストを信じたときから確実に永遠の命を得ています。何故なら永遠の命は神からのプレゼントであり、行いによるのではなく恵みによるものだからです(ローマ11:6)。神は一度あげた永遠の命のプレゼントを、また誰かから奪い返すことはなさいません(ローマ11:29)。

 

伝道する際に覚えておくとよいいくつかのポイントを上げます。なるべくきちんとした服を着て、明確かつ丁寧に話すこと、そして相手に話していることが、自分や誰かのメッセージや考えではなく、聖書からのものであることを意識しましょう。あくまでも聖書に書かれてあること、福音だけを話し、そこから逸れないように注意してください。言い争ったり、教会に来るように強制したり、その人の人生を変えさせてしまうようなことは言わないようにしましょう(これらのことはその人を救いから遠ざけてしまいます。)。 そして人を戸惑わせないようにしてください。

 

伝道に役立つ聖書箇所を記載したページがありますので、ここをクリックしてチェックしてください。福音のメッセージを伝えるために使いやすい聖書箇所をまとめてあります。伝道の際、特にヨハネによる福音書からのみの引用のページと、新約聖書からのみの引用のページ、そして一度イエス・キリストを信じたら、救いは永遠に失われることがないことを聖書箇所によって確証できるページがあります。神の言葉には力があるので、聖書は伝道の際に力強いツールです(ヘブル4:12)。

 

伝道する際、基本的に一番伝えたいことに的を絞り、そこから離れないようにすると良いでしょう。つまり人がイエス・キリストを自分の救い主として信じるなら、永遠の命を得る、ということです。例えば、あなたが伝道している際、相手がカトリックとプロテスタントとの違いを知りたがっていたりしても、その違いがわかったところで相手が救われるわけではありません。それなので、そこは簡単に答えるかまた別の機会にそれについて深く説明することにして、まずは一番重要なメッセージを伝えられるようにしましょう。多くの場合、あなたが相手のために伝道していることを理解し、福音を話すのを続けさせてくれます。もし相手が多くの質問をしたがっているようなら、相手を少し待たせるか、簡単に答えて、すぐに福音の内容に戻るように意識してください。福音から逸れた話題からはなるべく早く離れるようにし、福音の伝道を一番に優先させてください。

 

伝道する際にもう1つの重要なポイントは、相手が今、イエス・キリストを信じることができない理由を聞くことです。もしその人に理由がないのであれば、今すぐ信じることができることを説明してください。そしてもしその人がその場で信じるなら、それは素晴らしいことです。もし相手がその時に信じなかったとしても、少なくともあなたはその人に、福音伝道の役割をすることができたと確信を得られます。その人があなたから福音を聞いたことによって、その日か1年後かわかりませんが、いつか信仰を持つことができるかもしれません。私たちが人々を無理やり信仰に入れさせることはできません。私たちはただ、明確にわかりやすく説明することを心掛け、聖書に書かれた真実を人々に運ぶだけです。もしあなたが明確でシンプルに福音を伝道することができれば、その人はイエス・キリストだけを信じて永遠の命を得なければならないという、一番重要なことを理解できるので、あなたはその相手にとっても神様にとっても、すばらしいことを成就させたのです。

 

必要に応じて、相手に繰り返し説明することも大切です。相手が福音の中でわからなかった点があれば、相手が理解できるまで繰り返し説明してください。最初にあなたが相手にイエス・キリストを信じたいかどうか聞いたとき、もし相手がその時にまだ信じたくないようであれば、その理由と相手が理解できない部分を聞き、説明した後に再び信じたいかどうか聞くと良いでしょう。二回、三回と相手が理解できるまで繰り返してください。回数が大事なのではなくて、例えば相手が、イエスが罪の代価を支払ったという部分がわからなかったとしたら、十字架の死の説明まで戻って、その後もう一度イエスを信じられない理由があるかどうか聞くと良いでしょう。その人にとって何がイエス・キリストを信じることへの妨げになっているかを聞き、そして相手が今は信じられないと言ったとしても、その後改めて福音の説明をし、今イエス・キリストを信じることができるということを伝えれば、相手は納得して信じ、永遠の命を得ることができるかもしれません。もしそれでも信じなかったとしても、あなたが福音を伝えたことによって、いつか信じる日が訪れるかもしれません。

 

それぞれの状況によっても違いますので、場合によって繰り返さない方が適切だったり、もしくは何度も何度も説明する方がよかったりします。その時何をすべきか、またするべきでないか等、全ては聖霊が導いてくださいますので、祈りながら常に聖書を参照しつつ伝道してください。私たちや、誰かが言ったことは大切ではありません。大切なのは神が何を言っているか、ということなので、聖書を字義通り、そして正しい解釈で学ぶことが重要です。この神の言葉を人々に伝えられることは、クリスチャンのすばらしい特権です。

 

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